第10話こんな運動会。

僕達の徒競走。僕と大地君は三番で到着。ホープである樹君の順番。


「タッタッタッタッ」


到着順番。B組一番。樹君二番。A組三番。やはり、A組。B組は強い。その中、樹君がこの順番を割って入り込んで行ったと言う事実は凄い事になる。そんな中、女子と言えば、渚ちゃんの順番。


「タッタッタッタッ」


渚ちゃんの到着順番は四番。まあまあ普通の順番だった。よく健闘したと褒めてあげたい位だ。そして、H組女子ホープの紬ちゃんの順番。勢い良く走り出した。そのメンバーの中にA組のあの子がいた。航平君の知り合いの女の子がいたのだ。


「タッタッタッタッ、タッタッ」


「何、あの子。嘘でしょう。何あの速さ。もう無理!」


紬ちゃんは嘆いていた。圧倒的な速さのA組の女の子に速さで追い付けない事を!


人を寄せ付けぬ圧倒的な速さでA組の女の子が一番。紬ちゃん二番。B組。紬ちゃんに引き離されながらも三番。


僕のお姉ちゃん水葉は到着順位が四番だった。徒競走の総合到着順位は圧倒的差で、A組。B組が上位を席巻していた。確かに元々A組。B組は選りすぐられた者を集めたクラスだ。なので、速いのは当たり前なのかもしれない。それでも、このやる気の無さは何だ。最初からやる気の無い運動会だ。こんなの僕の知っている運動会じゃ無い!


いよいよ僕の好きな騎馬戦だ。せめてこれだけは熱い戦いが見たい。


騎馬戦と言っても小学生が行う為、普通の騎馬戦とは違い、なんちゃって騎馬戦だ。前の学校ではチーム三騎で、全部で六騎だった。ここでは八組ある為、八騎ある。一チーム十五騎はある。なので、凄い数となる。こんな沢山の騎馬を目の前に見れるなんて感極まる思いだ。こんな闘いの中に自分が参加出来たならと思って仕舞う。お兄ちゃんなら興奮してやっただろうな! 所が蓋を開けて見ると、周りは全くやる気が無いでいた。本館の生徒達ではA組、B組以外はやる気の無さが見て取れる。余所者と言われるF、G、Hだけは普通に取り組もうとしてる。

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