自分が作ったものを他の者の手柄にされたので生まれ変わって真実を伝える。

*-*apple

第1話

「ついに完成した、、、」

と呟くのはロイドである。

この世界には魔法が存在し、それに加えて魔法科学賞というものが存在している。

ロイドは幼い頃からそれを目標にしていた。

20の頃ロイドは誰でも魔法が使えるような道具を作ろうとと決意した。

魔力が使えないからといって差別されないためだ。

だがそれは決して簡単なことではない。これまで何人もの科学者がつまずいてきた。

この道具にはまず魔法を生成する必要がある。まずこの地点で、魔法科学賞を取れるだろう。

次にそれの増殖。一般のものと同じ量の魔力量を生成できなければ意味がないのだ。

もしそんなことができてしまえば、誰でも簡単に強力な魔法を作れる。

ワース国と敵対関係にある今、魔力増加と兵の数を上げることは最優先。つまり最も必要とされている物なのだ。

だがどんな者でも成功することはできない、、

そんな物を1人で作り上げてしまった。

「ようやく努力が報われる!」

そう呟いて自分が出せる最高の速さで会場に向かう。

しばらくしてから

「ビュン!」

胸に何かが突き刺さった。火の矢、、魔法である。

ここは魔法禁止なのに、、、

誰もいない。まさか、、

それは的中した。その男はその魔道具を取って行った。

「まっ、、」

無理だ。もう死んでしまう、、

そして目を閉じた。もう一生で目を開けることはなかった。

目を開ける。ここは天国か?いや違う、、

その時ようやくわかった。自分は生まれ変わったのだと、、

ロイドは6歳になった。

新たな名はマルク。

今は研究室にこもっている。

ここまでの経緯を話そう。

俺はバルハン家という家系に生まれた。

ここは剣を極めているらしく、魔法が使えないらしい。(私も含めて)

そしてまあ少しばかりの差別もされているそんなところだ。

だが私にはちょうどよかった。

その家には研究室があった。

自分の祖父にあたるハンスが亡くなってから使われていないらしい。

ということでその研究室を誕生日にもらった。

当然両親は困惑そのものだった。

それまでずっとこの現象について考えていたがやはりわからない、、

魔法で死んだから?それなら兵士ほとんどが生まれ変わっていることになる。

これまでそんなことはなかったのでそれはないだろう。

、、、それは置いておいて、そこまでに重大なことがわかった。

なんとここは私が生きていた世界であり、生まれたのは死んだ時であるらしい。

そしてあの私を殺害した男は、俺が作ったあの道具を自分のものだと主張し、道具賞をもらっていた。

顔は覚えている。絶対にこいつだ。

まあこれまでそんな事例がない異常何を言っても子供の言葉なので、まずは自分が生まれ変わったことを証明するため、魔道具を作ることにした。

材料は祖父のものがあればなんとか作れる。それに加えて何か足りなければ、買えば良いのだ。

安いことを目標にしていたため材料は全て安い。多分買えるだろう。

ということでそこから1年。作り方を知っている私はまず一つ目の工程魔力の生成を1年で完成させた。本当はもっと早くできるはずだったが、剣の練習により遅れてしまった。

「はい!腕立て100回!」

きつい、、子供の体なので良いものの、元の私なら死んでいるだろう。

まあそんなこともあり、相当引き締まってきた。

私はもともと研究職の家で、モンスターなど討伐したことがなかったがこれほどとは。

「なんでこんなに高い!?」

と愚痴を言っていたが、冒険者からすれば安いもんだというぐらい難しかった。

そして8歳ついに完成。念の為2つ作っておいた、

「父様」

「なんだマルク?」

「今回初めて道具を作りました!」

「見せてみろ。」

「こちらです。」

「ほう手袋か?なぜこんな機械ものに?」

「まあまあすぐに分かります。ファイヤーと言ってください。」

「なんだ?私は魔法が使えないのだが、、、」

「まあまあ」

「ファイヤー」

と途端に手袋と言っていたものから炎が出る。

「なっ!魔法が出ただと、、」

「他の術も、、ファイヤーボール、ウォーターなんでも」

「、、、すごいな!これは大発見だ!?私たちの家系からこんな技術者が出るとは、、!」

その騒ぎを受けて、メイドが来る。

そして体験。そして感動。そして

「すごいですね!マルク様!」

が続く、、、

ついには母親も来る。

「これってまさかあの発明じゃない?」

そこでようやく気づいた。実際あれはタイムラグはあったからこっちはもっと優秀だけど。。。

「まさか、、」

「しっかりと自分で作りました!なんなら量産しましょうか?」

「え、、」

そして3日後

「10個も、、、あなた、、この子天才だわ!」

とお祭り状態。

そしてついには1流の道具やにもきてもらうことになった。

何が6歳児があの方の道具を作っただ?親バカが、、、となっていた道具屋も

「これは大天才ですよ!」

見た瞬間大喜び!

「これあのやつより高性能ですよ!学会に出しましょう!」

ということで受けられた。

当然

「ほんとに君が?」

という案があったので目の前で作ってみせた。

あの男クリムというらしいのだが、そのものも3つしか作らず、作っている姿も見せなかったらしい。

当然だ。盗んだ物なのだから。

(クリム視点)

「クリム様!」

「なんだ?」

「今今、、、6歳がクリム様の道具を量産しているのです!!!」

「なんだって!?」

「しかもその子が最初作ったと言い出して、、」

「でも時間が、、」

「生まれ変わったというのです!」

生まれ変わった!?まさか、、、あの男が、!?

このクリムという男、努力嫌いであり、何か長時間をかけ作っているところを見つければ、完成した途端殺し自分の成果にする男である。

「そんなの嘘に決まっている!?」

「え!?その子が来るって!?」

「ちょ、、」

「待ってください!そんなの嘘に、、え?専門的知識?子供が知らないことをいう?そんなの偶然、、昔の友達だというものと話して、認めさせた?な訳、、え?その男の家の鍵を持っている?盗んで、、隠し部屋、、?えっとその」

というわけでその6歳児が来ることになった。

(マルク視点)

「というわけで事情聴取していただきます。」

「いやその子が嘘を、、」

「まあ今調べたら、たくさんの方が、自分の親族のものを盗んだ!と言ってくるようではないですか。」

、、、、

まあそんな感じでこの話は終わった。

「嫌だー!」

という感じでクリムは相当重い刑になったそうだ。

その何年後かに釈放になるんだけど、自分の親族を殺された人がクリムを見つけて、、いやあとはご想像にお任せしよう。

今何をしてるって?

今は生まれ変わり理由を探っているところさ。

あの道具は結局真の研究者である私の指示に従って、戦争ではなく、魔法が使えない子にその手袋をしきゅうすることになっているよ。

「マルクさん!」

「おっと声がかかったようだ、、」

そのマルクたちが世界を変えていくのは別のお話、、

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自分が作ったものを他の者の手柄にされたので生まれ変わって真実を伝える。 *-*apple @Ksoakxa

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