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「う~む、もう80時間を経過するというのに全然見飽きませんな」
「そうよな。それでいて美しい、という言葉以外まるで浮かばぬ」
「何度も申しておりますが、まさか伯爵の腕もここまでのものとは・・・」
「うむ、何度も言うが脂肪珪素化薬の最高効果点を読み切った幸運あっての一物よ。シリの穴からペロリと奇麗に抜けおったわ」
「この芍薬と牡丹の型は伯爵の考案でしたな。立っているようでもあり、座ってるようでもあり、歩き出しているようにも、と自在にイメージが繋がる。しかし美しい・・・・・」
ん~~~~、機械奴にしちゃまぁまぁのセンスかな・・・しかしあの腰つき・・・処女かよ!かなり理想化してんじゃねーか!
しかしなんでオトコってのはこんな清楚ブッたポーズが好きなんかね。
どーせなら大股開きでアヘアヘ腰振ってるドエロいポーズで作ればいいのにさぁ~~~・・・ほんとバカ。下卑た欲求が透けて見えて醜悪感パネ~んだよマジで先天的パラノイド。
心底あきれていると、剥製の下のドアが突然にして開き、そこから猿顔の男が飛び込んできた。
「何奴?!」
抜刀しかけた三人だが、数条の青い光の後、大気が裂けるような爆音と共に倒れ、或いは四肢がバラバラに分解飛散し、又、一瞬の硬直後白い蒸気を吹き出しながら崩れ落ちる。
重質量エネルギー兵器だ。
くっそ重くて(ハンドガンで10キロくらいあるwww)しかも剣の間合いで複数人の機械化奴を圧倒出来る人間なんて超銀河団規模でも数人しかいないハズなんだが・・・
なぜダンナ(新)が?・・・いや、ちがう、あれは光郎!?
「なっ、なぜ原生動物風情がこの伯爵を・・・」
「かあさんのカタキだ!死ね!」
首だけで七色に光りながらしゃべっていたゲーミング伯爵を銃みたいのでめたくそに撃ちまくって蒸発させる。
光郎・・・八歳にしてもう一人の男じゃん・・・立派になって・・・
胸の中が愛情と誇らしさでいっぱいになり、目がすんげーズキズキいたむ。
アニメならマブタも分泌管もないのにジョバジョバ涙が噴出してるとこよマジで。
そこで息子氏、くるりと背を向ける。
あっ―――――
「・・・かあさん、カタキとったよ」
よかった・・・M字開脚アヘアヘポーズじゃなくてマジでよかった!!ちょっと乙女ぶってるポーズがアレだけど、親の尊厳は機械奴伯爵の倒錯趣味によって辛うじて守られた・・・というところである。超絶セーフ!
「・・・のチケットも手に入れたよ。エーテルっていう女の人が、僕を地球に連れて行ってくれるんだって」
え?なにその女?
「じゃあね、かあさん」
別離を語るともに息子氏、暖炉から燃えさしを取り出し部屋中に放り投げだす。
え?!?燃やしちゃうの?!?!つかなんか既視感・・・
壊死した体液が重要な臓器に回り始め(フツーは即死するらしい)たのか意識が朦朧としすべての痛みが対岸の火事のように現実感を失い始める。
乾燥し切っているせいか鬼のように早い延焼の中、出てゆく息子氏の背中を追ってなんとなく這い進んでゆく。
古いアメリカの映画なんかで出てくるバカっ広いエントランスを出たところで、黒いファーコートを着た女が光郎を迎える。
「やり遂げたのね、光郎」
「・・・行くよ」
「そう・・・もう、ここには戻れないかもしれないわよ?」
「うん。とうさんを探して・・・かあさんを守れなかったこと伝えなきゃ」
イテテテテ!!目がぁ~~~!また目がぁ~~~!!!
つか、ここは出ていくべきか?「イキテウ~イキテウカハァ~~ww」みたいに軽いノリで出ていけばこの人体模型状態もすんなり受け入れられたりしない?
つーかこのカラダじゃ介護必要だろ、光郎にさせて一生安楽に暮らさなきゃならんし、よし!行くか!!
ドーン!
と燃えた梁があたしのアタマに落ちてきて潰され、飛び出し転がった目玉に遠ざかっていく二人の姿が映る。
あ~!傷物になった女は絶対退場させるマン的な架空少年物語の自動演出かよクソがッ!
「光郎、どうしたの?」
「エーテルの顔、かあさんに似すぎてて辛い」
「ウフ、お母さまって美人なのね」
なんだあの女ァー!
それにしても似てるかぁ?髪と化粧が同じだけだろ、だまされんな息子氏!モノホンの母親はここじゃぁあああああ!!!!!助けて、助けてたも!!!てゆーか、奴らを行かせちゃいけない!あらゆる星が破壊され帝国に死と悲惨と無限の苦しみを振りまく超銀河団規模のロードムービーが開始されてしまうのよぉおおお!!!!!
―――――ガクッ
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にんげ・・・毛のない動物の剥製て皮の下の脂肪と血管と筋肉も透過させないと・・・てこれは脚本にしたほうがいいんかな
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