4.家を買おう
ブルーと言う名前をとても気に入ってくれて、凄く喜んでいたよ。
ギルドに寄ると、嬉しい報告が待っていた。
その内容とは、迷宮を制覇したことによって冒険者ランクがEランクからCランクまで一気に上がったことだ。
僕たちは喜び、次はCランクの依頼を受けることにした。
「この依頼でいいかい?」
「うん」
いつも依頼はコウタさんが選んでくれていて、僕たちはそれに返事をしているだけになっちゃってる。だけど、コウタさんは嫌な顔一つせず僕たちに合う依頼を選んでくれる。とても助かる頼れるリーダーだ。
僕も早い段階で依頼選びの練習しておかないと。
次の依頼はオークの討伐に決まった。マイカさんとエリカさんは凄く嫌そうな顔をしていたよ。僕は皆で行くオーク討伐楽しみだな――。
準備を済ませ、オーク討伐に向かうんだけどやっぱり女の子二人は嫌そうだ。
コウタさんは慣れるためだよと説得していた。
――オークが住む森の中
「嫌だあ」
「今回だけはマイカに賛成です」
あれ? 何か二人とも少し打ち解けてる? 僕も早く仲良くなりたいな。お友達としてね。
「いた、オークだ」
「マイカさん僕が付与します」
「え!? 私がやるの!?」
「駄目……ですか?」
僕はキョトンと質問した。
「ダ、ダメじゃないわよ! あんただから特別ね!」
「行きますよ! 魔力強化 集中力強化 精神力強化 付与」
「ちょ、え!? 無視!? まあ、いいわ! "
火で出来た槍がオークを貫く。
「ぐおおおおお……」
「や、やったわよ」
「流石です!」
「ふん! 当たり前です!」
「ぐおおおおおおおお」
オークを一体倒すと奥からどんどんオークが出てきた。
「皆、やるぞ!」
「了解!!!」
――オークの軍団を倒した。
後は回収して帰るだけ。なんだけど……。
「うへえ 最悪だあ」
「早く帰ってお風呂に入りたいです」
マイカさんとエリカさんは終始こんな感じだった――。
帰り道、急にブルーが出てきた。
「おお、
「どうだったもこうも」
僕はブルーにオーク討伐の説明をした。それを聞いてブルーはゲラゲラ笑っていたんだけど、マイカさんとエリカさんに見られていたせいでペシペシと叩かれていた。僕より仲良くないですか?
Cランク依頼も無事終わり、草原の綺麗な空気を吸って僕は満足していた――。
「家を買おう」
ギルドに着き、報告を終えた後コウタさんが突然言い出した。
「いいねそれ! 私大きい家が良い! 屋敷みたいな」
「それは無理ですよ やっぱりマイカ馬鹿ですね」
「なに!?」
オークの件から二人の間で何か友情が芽生えて、今ではとても仲良しだ。
「シュ~ン、何浮かない顔してるの? 家、嫌だった?」
「い、いえ 少し考え事を」
「悩む前に俺に相談してよね!」
「ありがとうございます」
家の件は皆了承して、せっかくなら大きな家に皆で住もうということになった。依頼や迷宮で手に入った報酬とか結構貯まって来てるから、いい機会だと。
しかし、皆で一つ屋根の下……何も起きないはずがなく。とかはないか。
後日僕たちは不動産ギルドを回り、一つのある物件に目をつけていた。
「ここか、でかいな」
「おお~ 私の希望の屋敷だ」
屋敷をまるまる一つ購入とはいかず、ここは所謂……。
「じゃ、エリカ後は頼んだわよ」
「聖女だからってそういうのよくないと思います。 マイカも来て」
「えっ!? や、やだよ……。」
「どうして?」
「お、お化けは苦手なん もにょもにょ」
絵に描いたような屋敷で凄く立派なんだけど、どうやらここには出るらしいよ。お化けってやつが……。
ちなみに僕はお化け怖くない。だって出会ったことないからね。でも本当にいたら驚く自信はあるよ!
「さあ、入るぞ」
「エリカ お化け出てきたら退治してよね!」
「考えておきます」
「なんか、ある意味迷宮より緊張するね」
「ギギィ」
扉を開けた。中は真っ暗で、日の光が差し込んでいてなんとか見える感じだ。だけど、光が差し込んでいるとそれはそれで雰囲気があるね。
僕の視力強化 暗闇耐性、マイカさんの火魔法、エリカさんの光魔法 僕たちは三種の神器で屋敷の中を進んでいく……。
「きゃっ! シュン、今あんた私に何かしたでしょ!」
「し、してないよ」
「きゃあ! シュンさんやめてくださいよ 変態さんですね」
「ええ!? 僕はさっきから何もしてないって! 信じて!」
「じゃあ、誰が……」
「バタンッ」
部屋の扉が閉まる。
「ちょっとコウタやめてよ」
「俺は何もしてないぞ?」
「……」
「あ、こんにちは」
僕たちとは明らかに違う存在と目が合う。
「きゃああああああああああああああああ」
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