シーン11 癒すって、どうすればいいの?

 ごちそうさまでした。


 美味しかった? うん。そう? 今まで食べたどのご飯より美味しかった……って、あはは、表現がオーバーすぎない……?


 ……でも、喜んでくれたからうれしい。


 じゃあ、勉強の再開を、と思ったのだけれども。


 ……どうしたの、その顔。


 やりたくない。せっかく私が来てくれたのだからもっと楽しい事をしたい……?


 う、うーん……。


 推薦が取れそうな私はともかくとして、キミは普通に試験を受けなければならないのよね。でも、数学以外には自信がない。目標としている点数には届かないって状況。


 だから、キミは今のままじゃ同じ大学には行けない……。一緒に勉強をしようと言い出したのはキミのはず。


 だったら、ね? 頑張らないと……。


 え、勉強しなきゃいけないのは、その通りだけれど、それはそれとして私が家に来ているのに、勉強だけではあまりにもったいない。もっと楽しい事をしたい……! って、


 え、ええ。疲れてもう何もできないの? 癒しが欲しい。助けて会長! って……。


 私もう会長じゃないし……。


 うん。うん、自分の告白のおかげで、注目が集まって、新生徒会はたくさんの希望者が集まったでしょう。その御褒美は? って!


 う、ううん……、あれは確かに助かったのだけれど。

 でもそれはそれとして、恥ずかしかったし……。


 うーん……


 い、癒せばいいの? 癒す、癒す……


 あ、じゃあ……。こっちに、来てくれる?


 SE:ポス、みたいな音?


 うん。え、これって……? 

 えっと……、だっこ……かな?

 

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