長ねぎの味噌汁


 お湯に味噌と共に溶かしてみた 胸のわだかまり

一口すすると喉元を流れた 優しい温もり


吐息に薄れゆく濁りもほのかさやか

くたびれた心に沁みたふるさとよ

嗚呼 命の終わりを迎える前にいただけるなら

一杯の味噌汁を飲み干したい

刻んだ長ねぎが

ほんの少し浮かんでいればいい


涙を流すことも

慈しみ 偲ぶ想いも

いとわずさせたは

古くも馴染みのこの味

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