第6話 お花

 バディソンの街に着いた一行は生贄にされそうだった女性をシェイダルの神殿へと連れて行き保護を頼むとアレク司教をつれて、カタリナの所へと向いグムハザの司祭が村を滅ぼした原因である事を報告しに戻った。


 アリシア達が報告するとカタリナは黙って報告を聞いていた。


 アレク司教が口を開いて言った。 


 「この事は王都にいる神殿騎士団長のヨゼフさまと国王様に伝えたほうがよさそうですね。」


 「それなら私達にお任せを!」


アレクの話しを聞いてアリシアがそう言った。


 黙っていたカタリナが口を開いた。


「アリシア、貴方も王族の血を継ぐ者。

 

 エイベル国王陛下に会いに行くのもいいかもしれないわね。」


カタリナの以外な一言にアリシアは驚きを隠せなかった。


 「ありがとうございますお母様。」


「今日はこの館で過して出発は明日にしなさい。」


 アリシアがカタリナに礼を言うとカタリナはアリシア達にそう言った。


 その日アリシア達はカタリナの館でやすんだ。


 次の日になるとカタリナの書状と旅の費用と、そしてアレクの書状うけとり王都へと向かった。


 

 時を同じくしてコーレリア島からラーナドゥールの辺境に辿り着き王都に向う者がいた。


 フードを深くかぶったその女性はオークに襲われていた村にきた。


 村人がオークから逃げ惑うなか、女性はオーク達にバスタードソードを両手に持ち向かって行った。


 数体のオークを1人で斬り伏せていく。


 仲間を倒され逃げようとしたオーク達ににファイアーボールの魔法を放って焼き払った。


 村人は女性に礼を言おうとして近づくと村人達はその女性の目を見て驚いた、


 女性は片目が青くもう片方の目は赤かった。 


 不意に風が強く吹くとフードが脱げた


 女性の髪は銀色をしていた。

礼を言おうとした村人は女性から離れていく。


 「どちらの人々にとっても私は異端か、、、、、、。」


 そう考えていると1人の女の子が女性に近づいて言った。


 「お姉さんありがとう!コレあげる」


 女の子はそう言って花を女性に渡す。


 女性は花を受け取ると無言で立ち去った。


 女性の名はシエナ、カタリナの娘でありアリシアの姉だった。


 花を手にして王都へ歩いていたシエナはわずかに笑みを浮かべていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る