第3話 西の村へ
アリシア達が街に着くとディオンは宿屋に向かい、ソフィアはマリオンの元へと向かった、残ったアリシア達三人は神殿へと戻っていった。
神殿にアリシア達が戻ると怪我人が多くいて、アレク司教と助祭達が癒やしの祈りをしていた。
アルナはその様子を見て順番を待つ怪我人の元へといって祈りを捧げる。
一通り祈りを終えると助祭達がいった。
「最近、魔物に襲われる人達が増えていますね。」
「西の村では村ごと襲われたようで、、、。」
アリシアはその村の事が気になり助祭達に話しを聞くと、アリシア達が戻る前の日の夜に西の村から魔物達に襲われ逃れてきた人々がいることを知った。
アリシアはアレク司教にその村の様子を見に行きたい旨を伝えた。
ルークとアルナもその話に賛同して共に行くことを願いでた。
アレク司教はアリシアの母でありこの街の領主でもあるカタリナに報告してから向かうよに話した。
アリシア達はカタリナの居る館にむかった。
館に着くと執事であるラッセルが三人を出迎えて中にいるカタリナの元へと向かう。
カタリナの居る部屋に赴くと中に入るように声をかけられた。
中に入り要件を聞かれたアリシア達は西の魔物に襲われた村の様子を見に行きたい事を話した。
カタリナはアリシア達が話を終えるのを聞きアリシア達に答えた。
「話はわかったわ。でも三人だけでは行かせられない、衛兵達の中から誰かを向かわせるわ。」
アリシアはその答えに納得いかず言った。
「お母様、私は神殿騎士として民を守り助ける事を誓いました、どうか私達を行かせてください!」
「貴方達はまだ若くて未熟とても領主として許可は出来ないわ!」
それを聞いて反論しようとしたアリシアにルークが言った。
「アリシア今日の所はこれで帰ろう。」
アリシアは頷き三人は部屋を出て途中ラッセルに連れられて館を後にした。
「カタリナ様のお言葉は皆さんを思っての事ですから。」
そう言われラッセルと別れて神殿にアリシア達が戻ると助祭からソフィアが三人を訪ねてきた事を伝えられる。
アリシア達はソフィアの居るマリオンの家へと向かった。
ドアをノックするとソフィアが顔を出した。
「聞いて!聞いて!私もついにお師匠様から一人前の魔法使いとみとめられたよ!」
そう言うとソフィアは杖をかざしてみせる。
アリシアの暗い表情に気づいたソフィアは三人を中に招き入れる。
「今日はおめでたい日だから皆も美味しいもの食べよう!」
三人を招き入れると家の中にはマリオンが手料理を作って座っていた。
マリオンは4人に席に座るようにうながすとアリシア達は席に座る。
ソフィアが暗い表情のアリシアにどうしたのかを聞くとアリシアは西の村へ行こうとしたが止められた話をした。
話を聞いていたマリオンがアリシア達にカタリナに許可を貰えるように口添えをしてくれると話してくれた。
「本当ですか!マリオン様」
アリシアがそう言うとマリオンは返した。
「私の弟子もこの街から旅立って行くことを望んでいるから丁度よかったわ」
「アリシアとアルナそれからルークなら安心だけど旅慣れた人がいるともっといいわね。」
それを聞いたソフィアが言った。
「ディオンさんがいると心強いね!」
アリシアとルークそしてアルナもその意見に頷く。
5人は食事もそこそこにディオンがいる宿屋へと向かった。
宿屋に着いてディオンに事情を話すと同行してくれる事になった。
「後はカタリナ様を説得しないとですね。」
アルナがそう言って6人はカタリナの館へと再び訪れた。
再び訪れたアリシア達をラッセルは驚きながらカタリナの元へと取り次いだ。
カタリナのいる部屋の中に入るとマリオンが説得してくれた。
それでもアリシア達を心配したカタリナにディオンが礼儀正しく言った。
「私は長く魔物達を討ち取って旅をつづけていますがこの騎士のお二人の剣の腕なら問題なく魔物達にも対処できるかと。」
ソフィアが加えて言った。
「カタリナ様、アリシア達は私の魔法で支えます!」
「仕方ないわね。少しでも危険を感じたらすぐに戻ってくるように、いいわね?」
マリオンやディオンの説得もあってカタリナは西の村の様子を見に行く事をそう言って許可した。
そしてアリシア達5人は館を後にして西の村へと向かった、、、。
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