ラーナ大陸記 銀の民の血を継ぐ者

第2話 旅人

　神殿騎士の叙任式が終わるとアルナがアリシアとルークの元にやって来た。

「２人ともおめでとうございます！」

アルナのその言葉にアリシアは誇らしげにルークは照れながらありがとうと返した。

「ソフィアさんも外でまってますよ。」

アルナがそう言うと３人は神殿を後にした。

　神殿の外に行くと待っていたソフィアが３人に近づいてきた。

「アリシア、ルーク、本当におめでとう！」

　そう言って二人が神殿騎士になったことを心から祝福した、そしてソフィアは言った。　

「これからお師匠様の使いで北の森にいくんだけど３人とも一緒いかない？」

　「北の森は最近ゴブリン達が出るっていう話だぜ、何でそんな所にいくんだ？」

ルークが疑問に思ってそう聞いた。

「北の森にしかない野草を取って来て薬を調合できたらお師匠様から一人前の魔法使いとして認められるの。」

ソフィアがそう答えるとアルナは言った

「私はかまいませんけど、アリシアとルークはどうします？」

　アルナの言葉にアリシアとルークが答えた。

「これも神殿騎士としての役目かもね」

　アリシアがそういうとルークも言った。

「しょうがないな、俺もいこう。」

　そして四人は北の森へと出発した。

　森に着いたアリシア達はソフィアの言う野草を探したが一向にみつからなかった。

日も暮れだしてきた時にルークが言った。

「これ以上は危険じゃないか？」

　ソフィアがもう少しだけと言うと森のさらに奥へと入っていく。

　仕方なくアリシア達も続いたて奥に入っていく。

　奥へと入って行くと開けた場所に出たそして四人が目にしたのはゴブリン達だった、ゴブリンに気付かれた時にアリシアはいった。

　「アルナとソフィアは下がっていて！」

　そう言ってアリシアはクレイモアを構えた、ルークもバスタードソードを右手に構えて左手には鉄製のラウンドシールドを構えた。

　戦いが始まるとアリシアとルークは優勢だった、アリシアが２人目のゴブリンにクレイモアを見舞うとソフィアとアルナの叫び声が聞こた。

　叫び声に気をとられたアリシアはゴブリンに右手をクラブで強打されて武器を落として倒れ込んだ。

　ソフィアは後から姿を現したゴブリンに捕まっていた。

　アリシアにゴブリンがクラブを振り降ろそうとした瞬間ゴブリンはたおれた、続いてソフィアを捕まえていたゴブリンも倒れる。　

　ソフィアが見るとゴブリンの頭には矢が突き刺さっていた、残り１体をルークが斬り伏せるとアルナはアリシアの元へと駆け寄る。

　アルナはアリシアに回復の祈りを捧げる、すると負傷した右手は大分痛みが楽になる、その時ソフィアの後ろから１人の男が顔を出した。

　「大丈夫か？」　

　ソフィアが言った。

　「はい。ありがとうございます！」

　「こんな所で何をしていたんだ？」

　ソフィアは野草を探していた事を話した、すると男はその野草を持っていて分けてくれた。　

　「ありがとうございます」

　傷がいくらか癒えたアリシアは男に礼を言った、そして男の名前と何をしていたのかを聞いた。

　男は自身の名を名乗り魔物達を狩っている旅の者である事をつげた、男の名はディオンと言った。

　野草も手に入れた四人は街に帰ると告げたがディオンから夜は危険で自分とキャンプをするようにと言われ、その提案に従って休むことにした。

　ディオンが魔物避けの野草を焚き火にいれて見張るなか４人はキャンプでやすんだ。

　次の日ディオンも街に同行するという事になり５人はキャンプ地を後にして街へ戻って行った、、、、。