第3話

しかし、その安堵も束の間だった。

吹雪は一向に収まる気配を見せず、

数日間、山小屋に閉じ込められることになったのだ。

持参した食料も底をつき、

体力は日に日に衰えていく。


「俺はもう、駄目なのかもしれない…」


父が死を覚悟し始めた頃だった。

深夜、静寂を破るように山小屋の扉が、

轟音と共に開け放たれたのだ。

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