魔王side
ライジェルフ達がマッチョジジイに拉致される少し前に時は遡り...
「美しい...」
魔王は遥か遠くで、短期間であったがしかし莫大な存在感と光を見せつけたあの火柱を見つめて嘆息を吐くように呟いた。
とほぼ同時に、幹部達が勢いよくドアを開けて部屋になだれ込んでくる。
「マ、魔王サマ!!見ましたか今のなんかヤベーやつ!!」
語彙力がいつも通り終わってる幹部の1人、
リザードマンの特攻隊長、〈カイツ〉が
焦った様子で距離を詰めてくる。
「落ち着けカイツ。あの火柱からここまでの距離はかなり空いている。恐らく数年掛けて行う最上位儀式系魔法の1つだろう。今すぐここに先程の攻撃が来るとは考えにくい」
そう冷静に近況を分析する魔王軍の頭脳、
グレーテストデーモンの〈レイチェス〉。
こいつがいなければ過去何十、何百年もの人間どもの猛攻を押し返すことはできていなかっただろう。
「でもでもー、3ヶ月前ぐらいにあの辺を
調べた時は近くにドラゴンが多く生息してる森があるって聞いたよー? 多分、そこの
ドラゴンがやったんじゃないかなぁ?」
普段は不真面目な態度が多いが、真面目な時はその情報力で穴をつくような意見が多く優秀なプリミティブサキュバスの諜報員、
〈ミシェア〉。
「..................」
そして相変わらず無言の元人間のウィッチ、
〈ラータ〉。
この顔は寝起きで何が起きてるか微塵も理解できてないけど取り敢えず他の幹部達についてきたっていう顔だな。
「...あと2人は有給休暇を取っているんだったか」
「そうですね」
と、レイチェスが淡々と返す。
「分かった、今いるメンバーだけで緊急会議を始める」
と言い、指を弾くと会議室に転移する。
「会議内容は、主に先程の火柱についてだ」
──────
今回で第1章については終了です!
色々小説を書き殴ってはボツにしての繰り返しでやっと迎えた初投稿がこの小説ですが、ここまで書けた作品はこれが初めてなので
最後まで走り抜ける気持ちで描き続けます!
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