第21話 ぐっとがまんじる
二人のクローン体が誕生するまで1週間ほどはかかったろうか。
その間、皆からクロエの存在を隠さねばならないため、誰も足を踏み入れることのないような校舎の奥のほうでクロエと寝起きを共にしていた。
男衆たちは、だいたいは校舎の入り口のある北側方面に居る事が多い。
あとは東側の大きな川と、清い水が流れてる川付近だな。
まぁ幸い校舎の裏手の南側は割と盲点だった。
その辺りで行動してる分には問題なかった。
兎に角だ。クロエはやたらと手のかかる子だった。
ドラム缶風呂なんかにも入れてやらねばならず、それがなかなか如何ともし難い。
クロエは生活年齢は赤子と同じなのだが、身体の年齢は15歳だ。
そんなすっかり女の身体となった物体をドラム缶風呂に入れてやるというのは……。
色々生々しい部位なんかも目に入ってしまうとこもあり、不覚にも下半身が元気になってしまう……。
しかもただ湯に浸からせるだけじゃダメで……。
代謝が盛んな時期なのだし、身体の……隅々まで洗ってやらんと……女の子だしな。
デリケートなゾーンなんかも……そんなところを洗ってる時、甘い声を出すのはやめて欲しい……。
*
クロエと二人、お忍びの生活。皆にバレないようにしつつ。
日中は比較的まだ楽なのだが、夜が辛い。
ドラム缶風呂に入れてやり、身体を洗ってやってると……たまらなくなってしまう。
そのまま我慢するのだが、翌朝パンツに冷たいものを感じて目覚めるというさえないハメになるということもままあった……。
ダメだ! ダメだ! 今度はもうゴムがないのだ!!
クロエの学習速度はすらばしい。
脳の容量は15歳なのだし、みるみる言葉を覚えていった。
まさかおれの嫁にするわけにもいがずクロエには、お前はおれの妹なのだと教えている。
「おにたま」
「たまおたま」
「タマにさま」
そうして夜はドラム缶風呂以外にも、密着して寝るということにもなっていた。
クロエの抱き枕にされるような感じで。
やはり依然、おれの乳首を吸いつつ。
そんな習慣が続いたら、おれもツバキ並みに乳首が性感帯として開発されるんじゃないかと危惧していた。
女子の乳首のように大きく育ってしまうとか……。
*
不可解に思ったことがある。
性転換手術はガウリイルによって自動で行われるということだが、18歳未満には行えないようプロテクトがかけられてるともテクノは言っていた。
テクノ並みの知能をもってしてどうにかその防壁を突破できるのだとか。
通常は18歳未満には性転換手術は行えないのだ。
なのに一週間前のおれは危うく性転換手術されるところだったのだ。
それはどういうことなのだろう?
クロエがデラタメに機材をいじったというだけのそんな結果で?
そんな偶然てあるのだろうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます