第13話 ビーナスの爆誕

 シキの持ち帰った肉片からは、人面豚女子が誕生した。


 顔と無数のカタチの良い大きなオッパイだけが女子で、グラマーだがあとは豚そのものだった。

「ま、まさにメス豚……」

 シキの顔は引きつっていた。



 パンチロの相手は、カエル女子が誕生していた。

 手足に水かきががあり、ぴょんぴょん飛び跳ねた。

 キックと絞め技の達人でもあった。

 そして卵生であり、産卵した卵にぶっかけねばならないと言う…………。



 テクノの相手は、タコ女子……クトゥルフ女子? ……が誕生していた。

 上半身は美人女子であるが下半身はタコだった。

 それだけならまだ良いが、愛を育むには著しく難があると言う。

 ブッツリと…………オスの生殖器を引き裂いて持っていかれるらしい…………。

 そういった習性のタコもいるらしい。


「あ、それ聞いたことあんで。アドラー的悪夢っちゅーやつやで」

 パンチロが股間をガードするよう抑えながら言った。


 そのようにテクノは極めて冷静に説明したが、おれたちは全員背筋が凍っていた。

 ――お前の嫁なんだぞ、テクノよ。


 欧米人がタコを悪魔の化身として食さないというのが解った気がする……。



 おれは次第にやな予感しかなくなってきていた。

 立て続けに異形女子というやな予感以外にも……。

 顔が、何処かで見たような。

 ──もしや……いや、間違いない。

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