桜舞う季節

《陽下喜与》

病室の窓から桜が舞っているのを眺めていました。 


 私は高校2年の春休みに急性骨髄白血病だと診断されました。医師からは

「白血病とは造血幹細胞という赤血球や白血球、血小板などの血液細胞のもとになる細胞が分化する途中の段階で白血病細胞になってしまうことによって起こる血液のがんである。そのなかでも私の病気は骨髄芽球という白血球になる前の未熟な細胞に異常が起こりがん化した白血病細胞が骨髄で無制限に増殖してしまうものだ」と説明されました。

最初は頭がひどく痛むだけのなにかだろう。と思っていたのですが耐えきれないほどの痛みが私を襲うようになり、そうして私は母と病院へ行ったのです。そのときにこの病気を診断されました。

すぐに入院をし車椅子生活と抗がん剤の投与が始まりました。およそ8ヶ月から10ヶ月ほど投与し続ければ70〜80%ほどの確率で寛解(骨髄の中に白血病細胞が見られなくなる状態になること)するそうです。骨髄移植は自分の型と完全にマッチする人でないといけないらしく難しいみたいです。

ですが落ち込む必要はないと考えていました。寛解する確率のほうが高いのですから。それに私には夢があります。大人から小さい子まで笑顔にできるような小説家になることです。そのためにも私はこの病気と向き合い、打ち勝った暁には私の闘病生活を1つの小説にしようと思っているのです。

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