10代から20代の時に書いた詩(8)
天川裕司
10代から20代の時に書いた詩(8)
一人ぼっちもいいものさ(笑)。
偶然を装わせて僕を強めて下さっても、その時の僕は不安なのだ。
「現実離れ」
他人(ひと)は僕の感動した事を、自ら解ろうとはしない。日頃僕の方から相手のその感動を解ろうとしても、そういう言葉を語っても、他人(ひと)は、その事を忘れてる。錯覚にしても何にしても、辛い事だ。だから僕から、一人の理想の人が生まれた。その人とはこの世の輩ではなく、僕の事を自ら愛してくれる人なのだ。自分の幸せのように僕を愛してくれて。僕の一言、一言を一緒になって考えてくれる人。この世ではいけないのだ。その人が生きて行けない、と言うのなら僕もこの世は捨てる。その人の傍(そば)で僕は生きるのだ。何れそうして生きて行く。この世ではその人が疲れるのだ。だからあの別界では永遠に幸せに暮らせるのだ。僕は随分以前(まえ)からその人を愛した。だからもうこの世の他の類は愛せない。愛したくはない。この世にその人に勝るもの無し。
「途切れる友情」
人見知りの激しい娘さ。冗談も休み休みなら許せるが、ああも毎回だとこっちも苛ついて来る。ムカつく奴さ。あの場所では殆どがそう言う色だ。惨(まい)ったな、どんな言葉よりも先に僕の前には沈黙がある。喋りたくもないらしい。こっちはもっとその気なのに、そんな時でも僕の〝人の好さ〟が出ちゃうんだ(笑)。例えば無視する相手に優しい言葉、とかね。終わりが無い幸福(しあわせ)が、あればいいのに。
さぁ、眠る前、目が回って来た。(笑)
「日記」
1997年8月24日(日)、現在、0時32分。バイトから帰って来て、19時から明日の教習所の事を考えている。明日の午前、9時から始まる講習に遅れずに行かなくては、と、今からその準備。今日のバイトはあの娘と一緒の6時間。まったくやってられないさ(笑)。子供っぽい喋り方と、髪型のあの娘はいつしか他の誰かのもの。僕の出る番なんてとっくに無い。それにしても花火大会の影響で今日は一日中うるさかった。持て囃す車と人、人、人。こうまで違っちゃうんだなぁ、なんて呆れながら接待。シャーベット指差して燥ぐ浴衣姉さんには〝お祭りおめでとう〟の一言さ。終盤、午後6時過ぎのバイト先、親子連れが祭りを見る為にと食品選び。正直、楽しそうなその宴会に僕も羨ましさ一杯。そして仕事を終えて現在、この僕とあの娘と交代で入った二人の男、〝本間〟と〝隆三〟。〝まぁ頑張ってくれや〟と心の中で呟き一足先に帰宅。愛想の悪いその二人、きっと今頃、競馬新聞読みながらお互いのフィールド言葉で言い合ってるだろうさ。僕は付いてけないや。(笑)―――――今、クーラーを付けて、体感温度24度のこの部屋で、日記を書いている。この日記を書いている僕の事も知らずに、今頃ファミリーマートに居ることだろう。そう、僕の今のこの姿は、僕が今からファミリーマートへ行かない限り分からないのだ。何だか秘会みたいですごく気持ちいいね。(笑)
ちぇっ、せっかく、寝掛かっていたのに自分の唄声で起きちまった。また暫く眠れそうにない。電灯は豆電の黄色い電気、でも今はすっかり起きちまって、いい唄声聞いてるんだ。面白いもんだね、事の成り行きなんて結局その時その時なんだから。
~「負傷からのメッセージ」~
あ~あ、嫌な傷だこと。頭の後ろでバカ騒ぎしやがって、勝手に俺の許可も無くね…。〝いつか治してやるぞ〟と薬の力を借りる何かと弱いこの僕。ちっくしょう、治りそうなんだけどなぁ。固まってた〝膿〟も取れて。その代わりにすっごく痒いんだ。
最近、Miss林とのコンビがなくなった。まぁどっちでもいいんだけどね。
文の上手・下手で言ってる事が変わるのではない。その人、その人の受け取り方で変わって来るんだ。唯そこで人は錯覚する、言葉の豊富さがより多くの人に語り掛ける、と。
人の悪口書いてるんじゃないよ。悪口雑言を書いてるんじゃないよ。
ただ頭を柔らかくする為に、ワザと刺激のあること書いてるんだ。(笑)
頭の冴えてる時と冴えてない時とで、同じこと考えてても違う答えを選ぶ事がある。ただ忘れてほしくないのは、その選択肢が頭の中に冴えてる冴えてない時別として在った、という事だ。忘れずに居たいものだね。
「出逢いへの苦情」
出逢った人との思い出を大切にする為に、悪口も言ったりするんだ。奇麗言(きれいごと)ばかりで本音を言えない出逢いなんて下らないさ。悪く聞えそうな本音は、嫌な顔されてしまい、なんて心配して。何の為の出逢いか、人には解らない。でも話す事がそれで出来るんだ。それを素直に受け止めればいいのに。時として人は勿体無いね。
「Working with ナガセ」
近々、Miss長瀬とのランデブーがある。〝あ~あ…〟なんて溜息吐(つ)いて居られない程、その日は近くてね、やばいなぁなんて思う日々。(笑)〝女は全部嫌いになった〟なんて言ってみても、この世には女が居る。生きてる限り普通にしてても女の姿を見る。正直、嫌なランデブーだ。何故にこの俺があんな女(やつ)と…、仕方ないさ。泣いても笑ってもその日は変えられない。また今日と同じ午後1時から午後7時さ。てことは、一週間後…(汗)。やっぱりあいつは弾くなぁ、俺の体質かな。
080800094 あぶない刑事。
「ワーキング・ガールinアメリカ」
よく働くアメリカン・ワーキングガール。眠る間も惜しんで夜間働いてる。頭が上がらない僕は、今日も昨日の夜更かしで昼まで眠ってる。早口の英語で歩きながら喋る、まるで映画のワン・シーンさ。僕には真似できない仕事っぷり。(笑)こんなんで僕、大丈夫かな。
「破片」
母さんも知らないだろうが、右の耳にも傷で化膿した破片があるのさ。そいつも結構な鬱陶しい奴で、やっぱり広がりやがった。人差し指でほじくったら、高みの見物で笑ってやがる。まだ首の後ろも化膿で傷が残ってるっていうのにまったく。厄介な代物さ。あっ、いま母さん便所へ行きに階下で起きた。…知らないんだろうなぁ、右の耳にあるこのできものの事。
「かっちゃん」
かっちゃん、かったるいとお思いだろうが少しの言葉でもきちんと親身になって聞こうよ。母さんは完全に君の肩持ちになっちゃってるから迂闊にそんな注意も出来ないんだよ。あの時、話し掛けたのに全く違う話になって返って来たんだもの。母さんとの会話。でも君はいい人さ。
僕が責任持って上回れる相手ってどこに居るんだろう。
10代から20代の時に書いた詩(8) 天川裕司 @tenkawayuji
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