第19話 技能宝玉
あれからもスキルの検証は続いていった。
先ず浮遊のスキルはまぁ文字通り浮くことが可能なスキルだ。腐蝕攻撃はまぁ簡単に言うと生物・無生物を問わず腐らせる効果を持っている。まぁ腐らせると言っても地味だしグロいし戦闘能力に直結する訳でも無く簡単に言って使えねぇスキルだ。
そして腐蝕攻撃と同じくゾンビから奪ったスキルが感染で、このスキルを持った人物に噛まれたらゾンビウィルスが感染するっていうゾンビ映画的な事が出来るスキルだ。まぁこれも単純な肉盾を作ったりするスキルとしては使いどころがあるけど、俺には合わないスキルだ。
まぁ他も予想通りで、コモンスキルに付いて言う事はもうないそして種族スキルの方は、先ずゴブリンから奪った繁殖は、まぁ読んで字の如く繁殖行動をする際に成功率や生まれる子供が増えると言った単純な数で脅威となるゴブリンが持っているには相応しいスキルで、実はこのスキル使おうと思えばかなり使えるスキルになる。
まぁ俺が男だから繁殖のスキルを使うにはナニをしないと…とかいう事は全く無いと言うかそれに使ってもあんまり意味が無い。実はこの繁殖のスキル親の遺伝子を子に受け継がせると言う効果もあるのだ。まぁよくゴブリンが他種族の女を攫って繁殖したらその種族とゴブリンのハーフとかは生まれなくて100%ゴブリンしか生まれないと言う感じの創作は結構あるが、この世界でもそんな感じで、この世界のゴブリンは繁殖のスキルによって、自分の遺伝子を子供に完全に受け継がせると言う事が出来る。まっそのせいでゴブリンには基本的に雄しか生まれないのだけどね。
因みにこのスキルが使えると言った訳は、産卵に関係する。このスキルは自分の全てのステータスやスキルの完全劣化コピーの生命を魔力を消費して生み出すと言うスキルで、このスキルと繁殖のスキルを嚙み合わせたら、自分の強さを受け継いだコピー生命が生まれるかもしれないのだ。まぁそんな事する訳ないけど、と言うのもコピーとは言えキチンとした生命もしも自分のコピーに反逆されたりしたらどうなるか分かったもんじゃないだからこれは問題が解決するまでお預けだ。
腐蝕体は肉体が腐っていようが普通の戦闘機が可能になると言うスキルで、骨体は骨の肉体を強化するスキルで肉体の一部を骨にしたときはかなり使えるスキルと思っている。魔力体は、単純明快魔力で体を生成すると言うゴーストが持っていたスキルで、今の俺は半分生物的な肉体だが、もう半分は魔力で補われている。そのお陰で、もしも命力が尽きても魔力で代用が可能で、その上寿命が延びると言うかなり強いスキルだ。
劣吸血は迷宮の40階層のボスのレッサーヴァンパイアのスキルで他者の血を吸血する事が可能になるだけのスキルだ。そして最後に思考共有は、40階層から下から発生したアント系の魔物がもっていたスキルで、自身とパスの繋がっている相手と思考を共有することが出来るスキルだ。まぁ総じてスキルの数自体は多いが真面に戦闘面に出せるスキル自体はあんまり変わっていないのだ。
あれから気が付いたが、無機物にも変化が可能で、触手の先端に鉄剣に変化させてそれで剣術をとか言う戦力も可能で、そっちの方が戦闘能力的にはプラスだった。まぁ簒奪と言うスキルの都合上真面に使えるスキルを奪う事も可能だが、それでも外れ…と言うか俺の戦闘には合わないスキルも多々ある。
「さてとスキルの検証も終わったしそろそろ帰りますかね」
それから俺は予約を入れておいた宿屋に向かう道すがらスラム街の方に目をやった。その先には今日食べるのも苦労している人間が居ると聞いた。まぁ俺自身聖人でも何でも無いから適当に死んでも良いかなとも思っているが、こう言う所に掘り出し物があると言うのが一般的だしもしかしたら良いスキル持ちが居るかもなと思いながら宿屋に帰ってその日は眠った。
その次の日は依頼を受ける訳でも無くスラム街の方に足を運んだ。そこには予想通り今日食べるのにも苦労して、痩せこけた人間たちが居た。適当に鑑定してみると悪臭耐性や飢餓耐性その他にもこの悪環境に対する耐性スキルをかなりの高レベルで揃えていた。
「まぁそれだけこの環境が辛いと言う事だろうね」
それからも散策を続けたが、そう都合よく強いスキルを持った人物が居る訳でも無く、大体が耐性スキルを持っているだけでそんなに使えそうな人材は居なかった。
「だけどまぁ掘り出し物は有ったな」
そこにはこんな場所でやるにはバカか商売を分かっていないとしか思えないが、そこには色々な者を売っている露天商が居た。
「よう持ってくかい?」
何々…まぁ所謂適当に拾ったものを食料とでも交換していけとか言う感じか?まぁ大体は銅製の剣とか木で出来た棍棒とかまぁ買う価値は無い物だな…だけど一つ気になるのがあるんだよなぁ
名前 錬金術の技能宝玉
分類 道具(魔法具)
品質 上位級
説明 口に含み飲み込むことでスキル<錬金術Lv1>を習得できる
「これは何だ?」
「おっ目が高いな坊主これはなぁ俺が作った技能宝玉だ。技能屋は聞いた事があるだろ?」
「技能屋?すまない俺はとある事情で常識に疎いんだ。」
まぁしょうがない今まで情報収集と言ったらギルドでの本から得た情報しか無くそれも魔物の生体とか魔物の持っているスキルとかの俺的には嬉しかったが、この世界の常識はあんまり載ってなかったのだ。
「まぁそれならしょうがねぇなこの無法がまかり通るこの場所では互いの事情は詮索しないこれが掟だからな。
それで、技能屋は国によって認可された人物しかなる事の出来ない職業だ。この職業が売り買いするのはただの商品じゃねぇスキルだ。スキル<技能分解><技能移動>等々のスキルを改造するスキルを使う事で、それを道具に付与して魔道具にしたりこうして、それを飲み込めばそのスキルを習得できる様にも出来る。」
「ほう…魔道具?」
「あぁ魔道具はスキルの効果を基本的には<技能付与>のスキルで自分の習得しているスキルの効果を付与する事で作られるが、さっきも言った通り非効率的だが、スキルそのものを付与する事も出来る。
まっそんな非効率でバカみたいな真似する奴なんてよっぽどの物好きか大切な目的があるんだろうよ」
「それならこれを買おうそれと代金として...500リール有るが大丈夫か?」
「あぁ商売は成立だ。これからもよろしく頼んますよ」
「それと最後に聞きたいのだが、このスキルの原材料はどこから出てくるんだ?」
「あぁそれならそこらに転がっているだろ?
この辺で材料には困らねぇからなぁまっ適当な食料でも渡せば簡単にスキルを渡すからちょろいどころの話じゃないぜ」
「そうかまた来るそれまで生きてろよ」
「あぁ達者でな坊主」
それから宿屋に帰って技能宝玉を飲み込んでみた。
《新しくスキル<錬金術Lv1>を習得しました》
ちゃんとスキル欄にはいっているなっとていうか結構ゴチャゴチャしてきたなぁまっその内どうにかなるだろ。
そんな感情と共に俺は眠りに就いた。
あとがき
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