第16話 迷宮探索3

ラージェルさんとの別れから数瞬後、俺は未だかつて感じたことの無い程に強大な気配を感じた。俺の目の前にいるグレイトウルフと思われる狼型の魔物を鑑定してみた。


名前 無し

種族 グレイトウルフLv15

職業 狼戦士Lv5


命力 200/200

体力 150/150

魔力 100/100


攻撃力 240

防御力 130

速度力 210

魔法力 100

抵抗力 100


種族スキル

獰猛Lv5.

コモンスキル

咆哮Lv4.回復Lv6.暗視Lv10.視覚強化Lv10.眼光Lv3.聴覚強化Lv4.嗅覚強化Lv6.腕力強化Lv7.剛爪Lv5.剛牙Lv3.体術Lv4.速度強化Lv10.俊足Lv6.咬合強化Lv10.

耐性スキル

気絶耐性Lv3.毒耐性Lv4


称号

<ダルシウム迷宮第20階層ボス>


その強さに俺はかなりの警戒心を抱いた。それは、素のステータスの高さもそうだが、多分だが眼光のスキルによって俺は恐怖心を抱いていた。俺は直ぐに「早く逃げろ雑魚どもが」と叫ぶと、クラスメイトの前故に何時ものスキルは使えず普通に使えそうなスキルを使って、グレイトウルフに向かって突進していくが、奴の高ステータスの影響で、完全に翻弄されていた。


その瞬間にもあのクラスメイトの連中は何が起きたのか分からない様子で、暫くキョロキョロしていたが、この状況に驚き恐怖して叫びながら辺りに散っていた。そいつらが邪魔過ぎていつも通りの戦いが出来ず、もしもやったら多分ここのクラスメイトは殆ど死に絶えるだろうと言う事は予想できる。


「落ち着け皆、あいつは強い俺たちにも敵わないかもしれなだが、幸田哲郎が…彼が戦っているそんな中で俺たちはこのまま指をくわえて待っているのか?今こそ手を取り合ってあの化物を倒すんだ。」


あの白峰光機は自分たちは選ばれた存在とでも勘違いしているのか、俺を援護しながら倒そうと言いだしたが、ハッキリ言って邪魔でしかない、奴らが真面に戦えるのか数の暴力が通用する敵だけだ。数は力と言うがそれが使えるのは数で蹂躙されるだけの敵だけだ。それが通用しない的だった場合は死ぬだけだ。


「ウルゥァァァア」


あのグレイトウルフが吠えた途端に、俺を含むクラスメイトの連中は後ろの壁まで飛ばされてしまった。俺だけは普通に意識を保っていたが、クラスメイトの連中は今の咆哮で気絶したのか起き上がる事は無かった。


「ハハッやっと本気を出せるなぁ」


そう笑いながら背中の部分をスライムに変化させて触手を作り出し分裂や猛毒攻撃のスキルを使うが、相手の純粋な抵抗能力の高さに加えて、毒耐性と回復のスキルによってあんまり使えなかった。そして触手を出すのを待っていたと言わんばかりに触手に対して剛爪や剛牙を使って、触手を切り裂きその影響で、命力もドンドン減っていた。それに対して俺も全く何もしない訳でも無く、ドリルや棍棒術等々のあらゆるスキルを使ってグレイトウルフを傷つける。


その瞬間グレイトウルフが若干苦し始めたのだ。それはスキル保菌による物で、グレイトウルフの高い抵抗値によって、あんまり効果は及ぼさなかったが若干の効果が見えた。それでも触手を巧みに操りグレイトウルフを傷つけその抵抗としてウルフは俺自身を含む触手を切り裂き噛み砕く。そんな状況が暫く続くと思われていたが、勝負はあっけなくついた。


それの原因は、俺は再生能力を持っているが奴は持っていなかったと言う事だ。


《スキル簒奪によりスキル<眼光Lv1>を簒奪しました》


それからグレイトウルフを捕食して、クラスメイトを生きて返すために触手でクラスメイトを持ち上げて、その上で、何階層か駆け上がると言う手段を取る事にした。何せ転移は魔力消費が大きく1回発動に魔力を500持っていかれる。その上単独でしか使えない関係上こうして触手で持ち上げて、移動するのがかなり楽なのだ。


それから第15階層にたどり着きボスのグレートウルフと言うグレイトウルフの完全下位互換を普通に倒して、そこに寝かせて、俺はひたすらに下層を目指す事にする。まぁここまで連れてくれば各々で帰るだろうと思いながら下層へと歩き出した。


そして20層に着くまである程度のスキルの簒奪を除いて、戦闘とかはせずに走り抜けた。


それからもどんどん探索をして、この迷宮の隅々まで探索して、魔物を倒しスキルを簒奪して捕食を繰り返して、50階層まで探索を続けたが、そろそろ限界が近づいていた。それは、俺自身の問題で単純なステータス不足と言う事になる。


何せ俺自身は素のステータスが基礎力を除いて全ステータス500から一切伸びずにそのまま頭打ちとなった影響で、ステータスの上昇による戦闘能力の上昇を見込めなくなり、その上スキル自体も単純な数を用意する事は可能だが、各々が圧倒的練度不足の上に短期間にどんどん簒奪して言った影響で、どんな感じのスキルがあるのかが、あんまり把握しきれてなかったのもある。


これらの問題で、俺自身も強さがこのままじゃ頭打ちになると一先ず迷宮から脱出して、色々な所を冒険しながら各々のスキルの使い方やこの世界の常識等を学びながら世界を巡って、その後にあの魔城ヴァルドヴェルドに帰還しようと思いながら迷宮を後にした。


それから一先ずあの迷宮での成果を見てみる事にした。ステータスやスキルが諸々上がったり新しいスキルを簒奪したりしたけど、その中にはとんでもないゴミスキルもあった。



名前 幸田哲郎(ベ■■■・■■■■■■ド)

種族 人間(■■)

職業 無職(■■)


命力 670/670

体力 840/840

魔力 1100/1100


攻撃力 590

防御力 530

速度力 510

魔法力 500

抵抗力 500


固有スキル

簒奪

種族スキル

粘体Lv4.吸収Lv6.分裂Lv6.繁殖Lv1.簡易魔導炉Lv2.腐蝕体Lv1.Lv1.骨体Lv1.魔力体Lv1.劣吸血Lv1.思考共有Lv1.

コモンスキル

回復Lv10.再生Lv4.暗視Lv10.視覚強化Lv5.眼光Lv3.鑑定Lv4.猛毒攻撃Lv2.剛爪Lv7.剛牙Lv2.聴覚強化Lv1.嗅覚強化Lv1.悪食Lv10.捕食Lv3.庫空Lv2.保菌Lv5.突進Lv5.毒霧Lv4.回避Lv5.思考加速Lv5.演算処理Lv10.並列処理Lv2.触手Lv8.変化Lv1.射出Lv6.魔力回復Lv3.硬化Lv2.体術Lv3.格闘Lv6.棍棒術Lv6.剣術Lv3.手当Lv1.弓術Lv3.斬撃強化Lv2.打撃強化Lv1.気配感知Lv4.機械駆動Lv1.ドリルLv4.記録Lv3.座標感知Lv1.転移Lv1.怪力Lv8.念話Lv1.速度強化Lv1.浮遊Lv1.腐蝕攻撃Lv1.感染Lv1.肉体強化Lv1.周辺把握Lv1.胃酸強化Lv1.狂化Lv10.暴走Lv1.生命感知Lv1.蟻酸Lv1.咬合強化Lv1.連携Lv1.採掘Lv1.掘削Lv1.使役Lv1.指令Lv1.産卵Lv1.蜘蛛糸Lv1.鋼糸Lv1.粘糸Lv1.繰糸Lv1.縦横無尽Lv1

魔法スキル

魔力感知Lv4.魔力操作Lv2.無属魔法Lv2.火炎魔法Lv1

耐性スキル

病気耐性Lv10.猛毒耐性Lv1.痛覚耐性Lv8.出血耐性Lv4.衰弱耐性Lv7.気絶耐性Lv5.苦痛耐性Lv4.物理攻撃耐性Lv1.水流耐性Lv1.酸耐性Lv2.飢餓耐性Lv3.火炎耐性Lv1.精神攻撃耐性Lv10.瘴気耐性Lv3.悪臭耐性Lv7.腐蝕耐性Lv4

魔法

無属魔法(魔力弾Lv3.魔力球Lv1.魔力矢Lv2.魔力槍Lv1.魔力壁Lv2)

火炎魔法(火炎弾Lv1.火炎球Lv1.火炎矢Lv1.火炎槍Lv1.火炎壁Lv1)

称号

<鬼の末裔><K―00001のマスター><魔物蹂躙者><魔物擬き><人外者>


変化可能

魔法生物・スライム・ゴーレム(最初期型ゴーレムαタイプ)

鬼族・ゴブリン(ホブ)

魔獣族・ウルフ(グレイト)・

アンデット種・スケルトン(ナイト/アーチャー/メイジ)・ゾンビ・ゴースト・吸血鬼

魔蟲族・アント(ワーカー・アーミー・ナイト・クイーン)・スパイダー


鑑定のスキルレベルが上がった影響で色々見えたが、数あるスキルの中でもとんでもないゴミスキルが、スキル<狂化>と<暴走>の2つだった。このスキルは発動したら解除する事はとんでもないダメージを負うか精神攻撃耐性がLv10にならないといけないと言う感じで発動してしまったら、全ステータスが1100ほど上がるが、その代償として理性が消失すると言うとんでもないゴミスキルだった。


「もうこのスキルは発動しない様にしとこ…まぁ何かそれを解決するスキルを見つけるまでだけどな」


そう考えながら俺は迷宮から出て、町を一通り探索する事にした。



あとがき

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