第14話 迷宮探索1
「やぁ君も拠点を手に入れたようだね」
そう言うのはラージェルさんで、拠点と言う言葉にここの事かと思いその言葉に対してどうしたのかと聞くことにした。
「あぁどうしてここに来たのか?と言う表情だな。それは、君が拠点を手に入れたという情報が入ったからねだからお祝いに来たのさそれとこれはお祝いだ」
「これは?」
「スキル<座標感知>と<記録>のスキルだ」
「ありがとう」
《スキル簒奪によりスキル<座標感知Lv1>を簒奪しました》
《スキル簒奪によりスキル<記録Lv1>を簒奪しました》
《スキル簒奪によりスキル<転移Lv1>を簒奪しました》
「これらのスキルを用いればあの城にも入れるようになるだろうね。出来るかい?」
「あぁ多分出来るけど魔力が足りない」
「まぁ仕方ないねぇ君は未だに魔力含め全てのステータスが低すぎるまぁ魔力の強化レベルは私が手助けしよう」
そうしてラージェルさんがパチンと指を鳴らした途端に俺の魔力が増えた感覚があり鑑定をしてみると前までは、魔力量が105くらいだったのが今鑑定してみたら1000に上昇していた。
「これが私にできる精一杯だ。これからは君も考える必要があうだが今は少し眠ると良い」
そう言われると何処かに転移させられて、気づいた時には最初にクラスメイトと一緒に降り立った城に降り立つ事になった。そこであたりを見て回っていると、クラスメイトの確か…あぁそうだ清中琴子…だったかな?俺自身クラスメイトとの関りが薄い事と、そもそも人の名前を覚えるのが苦手なのに加えて、ここ数週間はひたすら迷宮に籠っていた影響で、クラスメイトの名前が咄嗟に出ないという事が発生した。
それから清永さんは、「心配していた」等のセリフを言うと、クラスメイトの皆も心配してるから行こう?と言う感じで連れていかれたのだった。因みにその時の引っ張る力は純粋な腕力だったら俺はボロ負けだった。まぁ仕方ない俺の場合は低いステータスをスキルの数で補ってる関係上素の状態だったら未だにクラスメイト内で最弱と言ってもいい
それから連れられていった先ではクラスメイトの連中が剣や槍等の武器を振るって居たり魔法の訓練をしていたり等の訓練をしている所で、俺はここの皆のスキルを簒奪でもしたら俺も最強になれるかなぁ?とか思いながら観察していたが、簒奪したばかりの魔力感知や気配感知でも分かる通りここの皆は皆が強く1対1であのゴーレムと戦ったら物理耐性の影響も素のステータスの暴力でねじ伏せられるレベルで強いのだと確信する。
清中さんに逆らわずに素直にここまで来たのもぶっちゃけ魔力のステータス以外だったら負ける予感しかしないから素直にしたがったのだ。それもあって俺は警戒していたが、相手は普通に接してきてそれは杞憂だったと確信する。
「あぁ君もここに来ましたねそれでは始めましょうか」
そうしたら何時もの様子でラージェルさんが来てクラスメイトが揃ったからこれから迷宮に行くと言った。まぁ俺は今まで通りの感じだけどここのクラスメイトの皆からは、「えぇ~どうしよう」とか「怖い」「命を奪うのかぁ」とかの弱気な発言が聞こえたが、直ぐに俺の方が可笑しかったんだと認識する。何せ俺は最初っから死んで生き返る特訓なんて言うイカレタ訓練をしたからかそこら辺が薄いだけど聞く限りクラスメイトはこんな感じで、訓練と言ってもあくまで常識の範囲内だった。それからクラスメイトとの交流の時間だと俺に目配せしてから言って来た。
「ねぇねぇあの人とどんな会話とかしてたの?」
クラスメイトで、コイバナとかにやたら食いつく女子の幸松璃子が声を掛けてきた。それに続いて元々の世界では彼女は何人もいただとかハーレムを築いているだとかの噂に絶えないが、その噂に違わず男の俺から見てもかなりのイケメンでそらモテるなと思う石川圭司が、「あんな可愛い人と数週間一緒に入れるとか羨ましいよなぁ」
「うん?俺はあんまり素顔を見たこと無かったがお前は見たのか?」
まぁ嘘は言っていない本当に素顔を見たのはあの時の1回だけで、それ以外は真っ黒なフードで隠れているから見えなかったのだ。
「あぁそれならあいつが居るだろ元の世界じゃあ何でも極度の女好きで何人とも体の関係を持ってるっていう噂のアイツが、この世界に来てから亜眼の君主とか言うスキルが発現してから透視の亜眼を目覚めさせてそれで見た光景を絵にしたんだよあれみたけどクッソ可愛いじゃねぇかあんな人と一緒にいれるなんて羨ましいぞ」
そう言われる中俺は、不愉快に思っていた。俺はあの人と約束をした。最後まで一緒にいるとその時に俺は初めて顔を見たんだ。その中で見せられた顔に俺は自分の判断だが、信頼してくれているのだと思った。それを踏みにじられた気がしてのだ。それに腹と言うか魂の奥底から湧き上がる怒りのままに、こいつを蹂躙してやろうかと思い、右腕を触手にして念入りに死なないように俺が持てる全てのスキルを叩き込んで殺そうかとも思ったが、それはとある人に止められた。
「まぁまぁ止めた前君の力全てを叩き込んだら死んでしまうぞこんな廃棄予定品で君の未だに人を殺したことの無い綺麗な手を汚して欲しくない」
そうラージェルさんが俺にしか聞こえない様に耳打ちで言った。この人には全てバレていたんだ俺が怒りその怒りに身を任せて殺そうとしたことが、敵わないなと思いながら手を収めてその場から足早に去って、与えられた部屋に行きその場から転移して工場に来た。その後すぐにラージェルさんも来て、後ろから抱き着く形で、耳元で囁いて来た。
「君の嫉妬が嬉しいよそれに君は別さ他の皆に幾らこの顔・体・魂を曝け出したとしても君だけは特別さ」
その声に俺は素直に頷いて、俺自身でも分からない程の感情をラージェルさんに抱いているのだと思いその事が途端に恥ずかしくなった。
「ありがとう…あの時来てくれなかったら俺はアイツを殺してた」
「ふふっ私は言ったよね?最後の時は傍にいてくれよってね。だからさ最後の時は君の傍で綺麗な君の最初の穢れになりたいのさ」
「分かった。最後の時は君で綺麗を君で穢す事にするよ」
そうして俺は落ち着いて、元の部屋に転移してから呼ばれるまで待つことにする。
「やぁ君も迷宮に行く準備をしなよ」
「あぁ分かった」
それから王国最大の迷宮を探索する事になり迷宮があるアルレアンの町に来た。そうして宿屋に来て、皆は明日の事が楽しみ過ぎて眠れなかったり不安感を感じていたり皆様々だった。そんな中俺は何回も迷宮に行っているから落ち着いて何時ものように眠った。
次の日朝早く起きて、スキルの調子を確かめながら朝ごはんを食べていると、丁度食べ終わったくらいに琴子さんが来て、「そろそろ行くよ」と呼びに来た。それから、迷宮の方に足を運んでみると、その中はこれまでの迷宮とはまるで違った雰囲気があった。言葉には言い表せないが、どうにもこれまでの迷宮と違うという雰囲気が感じ取れる。
あとがき
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