第5話 散歩
//SE プチの散歩で外を歩く音
「君が悪いんだからね。私のこと太ってるなんて言うから」
「太ってるなんて言われてなかったらプチの散歩行こうなんて言い出さないもん。日中に散歩は済ませてあるし」
「歩けばちょっとは痩せるかもしれないでしょ?」
「でも夜の散歩もいいね。いつもと同じ散歩コースなのにいつもとは全く違う道を歩いてるような感じがしてさ」
「そこの自販機とか昼間は光ってないからそんなに存在感ないけど、夜だとこんなに存在感あるんだ」
「その自販機がなかったら街灯も少ないしちょっと暗くて怖いかも」
「あっ、でも夜なら昼より周りの目が気にならないから、こうして君の腕にしがみついて散歩できるのはいいね」
//ギュッと腕にしがみつく
「いやいや〜。昼間でもしがみつくだろって、流石の私も人目があるところではこんなにベッタリくっついたりしないよ〜」
//おばちゃん2人が通りすぎる
おば1「若いっていいわねぇ〜」
おば2「ほんとねぇ〜」
//彼女は主人公から離れない
「ごめん、人前なら流石の私も恥ずかしいかと思ったけど、羞恥心よりも君にしがみついていたい気持ちが勝っちゃった」
「まあそう呆れなさんな」
「私が君にベッタリしてるの好きなのはもう知ってるでしょ」
「観念してこれからも思う存分私と君のラブラブを世間に見せつけていこうではないか」
//着ているシャツをパタパタしながら
「いやーそれにしても外はまだまだ熱いねぇ」
「外に出たのがお風呂入る前でよかったよ」
「汗かくとシャツが体に張り付いて気持ち悪いし、家帰ったらすぐお風呂入らないとね」
「いや本当暑すぎて死ねるねこれ」
「どこかに涼しい空間はないのかー」
「外にエアコンなんてあるわけないしもうこのシャツ脱いじゃっていい?」
「でも服脱ぐ以外に涼しくなる方法無いしさ〜」
「えー、いいじゃん別に。夜なら誰にも見られないよ?」
「まあさっきのおばちゃんたちはたまたまだよ」
//わざとらしく
「……え、なんて? よく聞こえなかったなあ?」
「俺以外の前では脱ぐな?」
「ふっふふー。もう、君は本当に独占欲が強いんだから」
「独占欲が強いってことはそれだけ私に対する愛が大きいってことだよね?」
「独占欲がありすぎるのは困っちゃうけど、君からの愛を感じられるのは嬉しいね」
「もちろん君以外の前で脱ぐつもりなんてないから安心してよ。私の体は君だけのものなんだから」
「でもどう? 外でのプレイとかちょっと興奮しない?」
「そんな口うるさく言われなくても外で露出してたら捕まるってことくらいわかってるよ」
//耳元で囁く
「でもさ、なんかちょっと興奮しない? 夜の外でエッチなことするのって」
//主人公の手を自分の胸に当てる
「そんなに焦らなくたっていいじゃん。家ではいっつも触ってるんだしさ」
「でもほら、今私の胸触っただけで夜でもわかるくらい顔真っ赤になってるよ?」
「まさか君、露出プレイすきだったりする?」
「そんなに焦って否定しなくてもわかってるって。冗談だから」
「でも君がそんなに顔を赤くするのなんて久しぶりに見たし、やっぱり外でのプレイには言葉にできない魅力が溜まってるのかもしれないねぇ」
「私としてはそこの茂みで襲ってもらっても構わないんだけど」
「まあそりゃ襲わないよね」
//耳元で囁く
「またいつか外で襲ってね?」
「ほら、やっぱり顔真っ赤になってるー!」
『ワン!』
「あっ、ごめんこめん。プチの散歩なのに全然プチに構ってなかったね」
「これ以上汗かくのも嫌だしそろそろ帰ろっか」
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