誕生日のうた
ははのお腹の卵のなかで
ややちゃんが運動しているとき
ぼくは公園を力いっぱいかけていた
お天道様はおこめを
黄金色に燃して
かぜさわわ
雀のこがついばむ
落ちた穂の
うんまいこと
ややちゃんの摘む豆の
直径五ミリの
うんまいこと
ぼくの酸っぱい唇で
お腹の卵をキッスして
ややちゃんがいつもみたいに
やあやよって
泣くんよ
豆ころみたいなややちゃんが
ぼくと公園をかけるようになったとき
お天道様の差す頬に
汗も滲んで
卵のころの運動を思い出して
でんぐりするんよ
草を巻きこんで
ありんこ踏み潰して
でんぐりぐりんと
するんよ
ははの卵からでなく
台所で作られるご飯がえいようになったとき
ややちゃんのいすとならんで
歌ったたんじょうびの歌
やあやよって泣いてるみたい
だからややちゃんと名付けた
ははのお腹から卵が割れて
生まれた秋の朝
黄金色に燃した田んぼの
真ん中のびょういんで
やあやよって泣いたんよ
ややちゃんの
ひとつぶなみだ
やあやよって映ってる
とおになって
ひとつぶなみだ
やあやよって映ってる
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