罪穢
ぼくたちは罪を携えて生まれてきたんだよ。生まれて、痛みで、光射し頬に、温かな息が上がる朝日昇るとき。
乳を吸う力に、持ち上がる罪が。眠る子の額に落ちる涙が。
痛みが生きようとするぼくの源となり。痛みが物語を紡ごうとする。はじまりの言葉。編まれる痛みが、刺し込む痛みが。
ぼくの罪が言葉に修飾される。形代を抱いて、それは罪の物語。愛でられる形代を腕に。ぼくの幼い罪を愛でる形代に。
ぼくの罪の証が右手に。握りしめる金平糖みたいな粒がぼくの証。他,愛ない脆い証を右手に、込める指先のアルファベット。並べて出来上がる物語に呟くアルファベット。
ぼくは生まれ、罪人と名付けられ、愛されて、生きようとする痛みのしるし。物語。
モノローグは続く。
神に
聞いて
も らい たくて。
母は
形代を
あた えてくれ ました。
形代を 打つ と
ぼく の
痣。
空腹に
泣 き喚 き
ぼく の
痣。
それを
アルファベット に
お こして
物語 を 紡ぎま した。
罪人
は
食む
罪を。
光 射し
額に 朝日。
痛み を 分けた
母と
生ま れて からは
分ける 形代 と。
迎えるエピローグ。
幼い
言葉 が。
連な る 言葉が。
1に 満た ない 子音
並べ
て。
100 の
子音と 母音とが
組み
編んで
迎える エピロ ーグ。
1000 の罪 を
食む 罪人 の
ぼく。
救い を
希求 す
る エピローグ。
朝日 が。
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