6話 いつも

学校が終わり、あんな出来事があったのに3人で帰ることになった。

少し気まずかったけれど、私は何も知らなくて気づいてないフリをした。


「りあ、小テストどうだった?数学の。」

「あ~!完璧だったよ!ね!ひなた?」

「そうだね。

なながどうだったとかは知らないけど、りあはスラスラ問題を解けてたよ。」

りあとひなたはいつもと同じように話す。

私は違和感しか感じなかった。

あんなことがあったのに、どうしてまともに話せるのだろうか、と。


「私はね〜、あんまり問題解けなかったかな」

私がしょんぼりした顔で言うと、

りあは嬉しそうに言う。

「えーななは余裕で解ける問題だと思ったんだけどな〜!ちょっと意外かも…」

「もしかして、小テストの単元が違うんじゃない?」

「私のクラスは、連立方程式の利用の小テスト!」

と私が言うと、ひなたは言った。

「あ~やっぱり単元違うね。

私達は連立方程式の代入の小テストだね!」

なんて、いつもの話を私達はし続けた。



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