第53話
アルバート様と正式な婚約者になった翌日。
「それでは今日の特訓です。これからは更にビシバシ行きますわ」
ルミエールさんの特訓の時間だ。色々と解決しないといけない物も多いが、やる事は変わらない。アルバート様を守れるぐらい強くなる事。そして、その為に魔神教を潰す事。
どうやらアルバート様は十年前から呪いに掛かっていたようだ。あんな苦痛を十年も。それを考えただけで魔神教に怒りが湧いてくる。
「よろしくお願いします。どんな特訓でしょうか」
「いつもの特訓に加えて、今日からは魔獣と戦っていただきます」
「魔獣?」
「魔獣は魔界に生息する獣ですわ。人間、魔族関係なく襲いかかる危険な存在です。ユウカさんにはそれらと戦ってもらいます。アルバート様に許可を貰っていますから安心してくださいね」
「実戦形式という事ですか?」
「そう言う事ですわ。実戦は最高の訓練!ガンガン行きますわ!手始めに今日一日で下位の魔獣を素手で瞬殺出来るぐらいになりましょうか。返事は、『はい』か『イエス』か『仰せのままに』の三つでお願いしますわね」
「仰せのままに!」
「よろしい。では行きますわよ。リル。
「お任せください」
「
「後で説明しますわ」
「行きますよー。えいや!」
リルちゃんの空間魔法で飛んだ先は
◆◇◆
「ここが
たどり着いた先は白い空間が広がるだけで何も無い場所だった。
「ええ。
「と言いますと?」
「ここは高密度の魔力領域でして、ここにいるだけで魔力が鍛えられます。それに加え、向こうの時間と切り離されているためこちらでどれだけ訓練したとしても向こうでは刹那の時間しか流れません。ついでに歳も取りませんので訓練し放題ですね」
「座っているだけでレベルアップな件について」
これぞチート。異世界転生俺Tueeeハーレム物かなって。…アルバート様の正式な婚約者にランクアップしたので別にハーレム要素は要らないかな。逆ハーレムも興味無いし。
「ちなみに今日一日で、最低数百体は倒していただきますわ。目標は一日千体としましょう」
「ヒェッ!スパルタ過ぎません?」
「それぐらいは必要という事ですわ。勿論いつもの訓練を継続しながらですね」
「…やっぱり鬼教官では?」
「あら、もっとですか?欲張りですわねユウカさん」
「ルミエール様はとても素敵な淑女でごさいますね!」
「嘘が相変わらず下手ですわね。ちなみにアルバート様はこれよりも厳しい訓練ですわよ。貴方が弱音を吐いている場合でして?」
「…ズルいですよ。それを言われたら、頑張るしかないじゃないですか」
「リルの治癒魔法がありますから、大抵の怪我は治せます。勿論、無理は禁物ですわ。いざとなれば訓練を中止して戻ります」
「お願いしますユウカさま」
「うん。リルちゃんよろしくね。ルミエールさん、訓練よろしくお願いします」
「はい!」
「ええ。では始めますわ」
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