第16話 ひねくれ者

レイカが「ただいま」と帰って来ると、ヨウイチが「お帰りなさい」と出迎えた。

ヨウイチは「今日、随分と遅くまで外にいたんだな。もう5時だぞ」と時計を見ていた。

レイカが「あぁ、ごめんなさい。ついつい知り合いがいたもので遅くまで話し込んじゃったんですよ」とヨウイチに返事を返した。

ヨウイチは「誰だい?知り合いって。今まで、そんな奴居なかっただろう?」と疑問に思っていた事を話した。

レイカが「あぁ、知り合いって言う知り合いでは無いんですけど、わたしが目を離した隙にハルマが猫を助けようとしたところを、丁度通りかかった大学生のタイラって人が助けてくれたんです」とヨウイチに今日の1日を話していた。

ヨウイチが「タイラ?知らないな。と言うか知らない奴とよくそんなに長く話せるな」とレイカの事を冷たく突き放した。

ハルマが「お母さんの事を悪く言わないで。元はと言えば、僕がモタモタしていたから悪かったんだ」と両手を横に伸ばしてレイカをかばっていた。

ヨウイチが「レイカもレイカだよな。親も親なら子も子だな?そんな、偉そうな口を叩く様になったのは誰かの教育の仕方が悪いんだな。俺は、もう寝る」とドアを閉めて寝てしまった。

ハルマが「お父さん、何だかおかしいね?最近態度が良く無いよ。何であんなにお母さんに冷たいんだろう?」と疑問に思っていた。

レイカが「きっとお父さん、そのタイラさんにヤキモチを妬いているのね?私は、タイラさんの事は弟の様で可愛いけど、恋愛対象としては見られ無いかな」と自分の気持ちを素直にハルマに伝えた。



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