ほっぷ・ステップ・JUMP
ほっぷ・ステップ・JUMP
作者 睡魔まっすー
https://kakuyomu.jp/works/16818093079418681177
小学三年生の頃に経験したいじめと、その後の回復過程を描いたエッセイ。
文章の書き出しはひとマス下げるは気にしない。
エッセイ。
いじめの経験を通じて成長した作者のエッセイ。
多くの読者にとって、共感や励ましを与える内容となっている。
主人公は、作者。一人称、僕で書かれた文体。自分語りの実況中継で綴られている。語り口調で、読者に直接語りかけるスタイル。
主人公が小学校三年生の頃、いじめの暴力や言葉の暴力に耐え、心身ともに疲弊し、小学四年生に進級するも不登校になってしまう。
睡眠と食事は少量しか取れず一時的に痩せ細り、寝ているとき以外は頭痛と気分不調に襲われる。
死にたいというと、「生まれてから父さんと母さんが大切に育ててきた大切な息子」だと泣きながら父親の叱咤激励を受け、「頭を冷やして落ち着け!」と最後に一発殴られた。
頭痛と気分不調に戦いながらも、登校できるようになっていった。最初は別室登校だったが、進級するタイミングで教室へ戻り、ある程度、元通りの生活を送れるようになる。
体調が凄く悪くなったとき、スクールソーシャルワーカーから、とある病院を紹介された。薬物療法とカウンセリングを受け、徐々に回復して、再び学校に通えるようになる。
いじめを通じて、人と関わること、踏み出す一歩の大切さを知った。自分では、どうすることもできないトラブル、不安に見舞われたら、自分から相手を頼ることで、周りの人達が手を差し伸べて助けてくれるようになり、環境が変化し好転していく。
また、いじめを乗り越えた経験から、人の痛みと言葉の思いを知ることができた。使い所を間違うと、いじめの当事者になる可能性もある。そうならないためにも他者への思いやりとリスペクトの重要性、見て見ぬふりをするのではなく間違っていることには反論し自分や他者を守ることも必要であることを強調し、いじめのない社会を目指すメッセージを伝えている。
いじめの経験を通じて成長した作者の強さと、他者への思いやりの重要性を強調していて、非常に感動的なエッセイ。
読者にとっても、いじめ問題について考えるきっかけとなるだろう。作者の経験が、同じような境遇にある人々にとって励みとなることを願います。
具体的なエピソードを通じて、いじめの実態やその影響をリアルに伝えているところはよかった。
作者の感情が詳細に描かれ、起伏が激しく、読者に強い共感を呼び起こす描写が多い。具体的なエピソードを描くことで、いじめられた子がどういう思いをするのか、どんな日々を送るのかを知ってもらうことができる。
つらい目に合わせないことを知ってもらうことで、いじめを減らせるかもしれない。さらに、いじめを乗り越えた後の成長や学びや教訓が描かれており、希望とともにメッセージが伝わってくる。
悪い人間がいるのではなく、良いこともすれば悪いこともしてしまうのが人間。良くないことをしていることに目を背けるのではなく、駄目なものは駄目と声を上げることは大切だ。
重複しているエピソードは構成を整理し、詳細が多すぎる部分は重要な部分を絞ってまとめると読みやすくなるのでは、と考える。
いじめられたあとのことが書かれているが、どうしていじめられたのか、具体的な原因や背景についても触れると、より深い理解が得られるかもしれない。
回復過程や成功体験をもう少し強調することで、同じような境遇にある人やそうでない読者にも、より希望を与える内容になる気がする。
タイトルの「ほっぷ・ステップ・JUMP」が、非常に希望を感じさせてくれている。一歩ずつ、明るい方へ、伸びたい先へ、みんなが笑って過ごせる世界を、みんなでしていかなくてはならないことを、改めて教えてくれた。
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