第8話 水の魔方陣
「光でだめ。となると、やはり、血か」
ジンは鋭い氷のナイフを左手に産み出すと、右手にぐさりと刃を立てた。
ポタポタと流れる血で、もう一度、同じ魔方陣を描く。
水の上位精霊、アリアドネを召喚するのだ。
うっすらと、ジンの前に人影が浮かぶ。
「今はまだ、だめです。時が満ちていないから」
精霊アリアドネの声を、ジンは確かに聞いた。
彼女のかぶる王冠はとても小さなものだった。あらゆる水を統べる女王。
血液が床に流れていく。ジンは気を失った。
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