第6話 図書館での勉強
ラキアスに言われたからではないけれど、体力と魔力の戻ってきた少年は、今は一日中、「叡智の図書館」にこもっていた。
図書館の本の中に、「人の心に干渉する魔法」という分厚い本があったので、ドキドキしながら読んでしまう。人を恋に落とす初歩の魔法から、人の記憶に干渉する永続魔法まであった。
「これらは繊細な術。必要なければ使うな」
本の一番最後に書かれていたエルフの文字を声に出して読んで、ジンは眠りの支度をする。
ここではジンはひとりきりだ。噴火とラキアスの攻撃から逃れられた「エルフの仲間」はいないようだ。
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