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無知を恥ずかしがらずに学ぶ者とひけらかす者とでは存在価値に雲泥の差がある。
僕は東京都と、東京都に住む人々と、部外者と、東京都の歴史と、僕の母親が、少しずつその実態を歪められて争いそのものになっていった過程を知りながら成長した。
東京都の行政。
東京都の歴史。
東京都の人々。
すべてのイメージは悪くなっている。
唯一、何の傷もつかなかったのは無知な外部の人間だけであった。
しかし僕も止まることはできない。
僕は東京都の立場を理解している。しかし東京都との戦いからは逃れられなくなってしまった。歩み寄るためのタイミングを逃し続けたのだ。誰も悪くない。状況だけが淡々と悪くなっていっただけだ。
僕は東京都を潰す。
母親への弔い。
ただ、それはもう薄くなってしまった。
志などない。
いつか潰してやる。
絶対に潰してやる。
必ず潰してやる。
僕の中にはそのような考えしか残っていない。
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