第11話誰か俺にフィジカルをくれ

「うーーん、レンマ。やっぱり人間食べないと強くなれないよ」


「えぇーー嫌なんだけど」


人間かぁ、食べたくないんだよな。なんか嫌


「犯罪者の肉とかなら食べる?」


「・・・腕そのまま食べるのとかが嫌なのかね?それとも同族を食べるのが嫌なのか」


料理すれば腕でも抵抗なく食べれるんかね?




「じゃあ他の方法で強くならないとね。火でも使う?」


「火?」


ドラがどこからともなく松明を出現させ、こちらへと投げつけてきた




「燃えてる燃えてる!!!」


「それで敵に突撃すれば!!」


「・・・・」


「・・・・」


彩菜蓮真はドラを追いかける。そしてドラがそれよりも先に逃げ出す




「こっち来ないでよレンマ!」


「急に燃やしやがって!お前も焼けろ!」


「キャアアーーー!!」


分かりやすい悲鳴を挙げながら、ドラが逃げていく


「速い!!」


「レンマが足の速さで勝てると思ったらダメだよーー!!」


「・・・フン!!」


蓮真の足が少しだけ速くなる




「神の呪いが役に立ってる!!!」


「追いつけないと意味が無いよ!」


「分かっている!!」


ドラが速い!あの図体で身軽すぎるだろ!!


ふーむ、今の神の呪い程度では追いつけないな


待てよ?あいつがこっちに来れば、捕まえれるな




「ウガ!」


蓮真が倒れる


「ちゃんと足元見ないと!!」


蓮真がピクリとも動かない


「・・・・レンマ?」


「・・・・」


ドラが一瞬にして蓮真の目の前に来た瞬間


「だぁ!!」


「分解」


蓮真の体が砂となる




は?


「は?」


「レンマ、甘いよ。チッチッチ」


「今のナニ?」


え?今のナニ?一瞬で体が砂になったんだけど


「俺は砂から一瞬で再生したレンマに驚きだけどね」


「俺の能力よりお前の砂にした能力の方がヤバいだろ」




ドラはふふんと笑い。能力について話しだす


「俺の種族能力、分解は全ての物を分解することが出来るんだ!!」


「つっよ!俺もその能力欲しいわ!」


「俺が死んだ時に食べたら手に入るかもね」


「いや、その時は食べずに大人しく埋葬するよ。俺の親友って書いた立派な墓を作ってやるよ」


「・・・・それは嬉しいね」








「こんな大金を?」


「そうだ。仕事内容は至って単純。暴龍の近くにいる人間に似た魔物の誘拐だ」


「・・・・この5倍は無いと割に合わなく無いですか?」


「安心しろ。俺達は道案内だ。暴龍がいる場所への」


「道案内でこの大金ですか、、、相当ですね」


「後はまあ、保険の役割だな。誘拐できたけど連れて帰るのが難しい時に、俺達が動く」


「それだったら納得に金額ですね。不可能って点を除けば」


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