第2話 再開と出会い

パリン。何かが割れる音。

デルタの子供はその音に気づく。

近寄ってみると、緑髪の…人間。

年は18くらいだろうか。もう人間は滅んだはずなのに…。

そう思う間に、子供は拳銃で撃たれていた。


「また殺人だって。」

「怖いね。」

一人の子供が殺された。

ここはデルタの星、通称 砂の惑星

人間がもともと住んでいて、23xx年に、デルタという脅威に侵略された。

人間がいなくなってから、砂だけになり、建物もすべて砂。雨はふらず、乾燥している。

そして、…皆、人間は滅んだと考えている。

「もう今日で14人よ。」

最近、凶悪な殺人犯が出回っていると言う。

「なんでも、複数人だって。」

「怖いね。」

「デルタナが出動するかもね…。」


一夏は保存容器から出られた。

出たところを子供に見られた。

デルタを見た瞬間、怒りが湧き出て思わず持っている拳銃で殺してしまった。

なにか締め付けられていると思うと、気づけば頭にヘアバンドがあった。

真っ黒で、外せない。

高く結んだポニーテールが風に吹かれてゆらゆら揺れる。

服も変わっていた。

真っ黒なジャージ、ブカブカ系じゃなくてフィット系。

軽めの斑点模様に赤青緑と散っている、地味でもなく、派手でもない。

そして持っていた拳銃。気づけば手の中にあった。レーザーが出せるらしい。

そして腰のあたりに付いている弾丸ポケット。

いろいろよくわからない。研究所にいた頃から、もう6年経ったのか。身長も伸びている。

あのボトルの中は、食べ物を食べなくても大丈夫なのか…。

改めてなにもない更地を見るとアンナといっしょにに死にたかったと思う。

なんで生き残ったんだろう。

その時、遠くで、パリン、と音がした。

誰かに会えるかも!

そこに行ってみると、いたのは…?

「雷夢!」

「一夏…!?」

雷夢とは研究室で同じ病室だった。毛先が黄色い髪を持つ男の子だった。

雷夢もひどく変わった格好だった。白いシャツに黄色いボタンなしのジャケット。腰に巻く大きなベルト。そして手に持っているのが…長いワイヤーソー。

「なにそれ?」

「スイッチを入れると…。」

青白い稲妻が走った。

「すごい!」

私も自分の武器について話した。

「十分すごいじゃん。」

興味なさそうな目だ。

「ほんとにそう思ってる?」

「ほんとだよ。」

やれやれ。というかなんで武器が…。うまく扱えないし…。

その時遠くでまた、パリン、という音がした。

「行こう!」

「うん。」

そして走り出す。足は時々痛む。けど、足が速い。

雷夢も足の速さに驚いていた。

「はや。」

ボトルに入れられている間に色々いじられたのだろうか。

そして音がしたところについた。

「誰?」

そこにいたのは12歳のときの一夏みたいな、茶髪の女の子だった。片方の髪を少しだけ、大きな赤いリボンでとめている。

巫女の衣装を着ていて、手には新体操で使いそうなリボン。

それが、もう一つの出会いになった。



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