第二話「銃声」
「何よこれ……みんなが…怪物になって……
そんな…一体どうゆうことよ!!」
ー辺りを見渡すと唸り声を発する
貧民街の人達゛だった ゛ものがそこに居たー
「あ"ぁぁガァァグルゥ……ヴゥゥギィギ」
ーまるで怪物……化け物…そう言っても差し支えない生物がそこにいるー
「ひゃ!……何よ……これっ」
ー道を歩けば地面には,姿を保てずに
破裂し…ぐちゃぐちゃになった
貧民街の人達だったものたちの死骸が
大量に散らばっているー
「……っ!…こんなのって…」
「ヴゥアッッッ!」
「っ!…はぁはぁ……嘘…避けるだけで精一杯っ
…これは…まともに太刀打ちできる相手じゃない…
てことは…まず状況整理が大事ね…
そのためには……おじいちゃんの所へ向かおう!」
ー翡翠は走った…冷静を保とうと必死だったが
荒れ狂い理性を失っている貧民街の人達を見るな否や
翡翠は涙を流す……だがその涙を吹き…ひたすら
おじいさんの元へと向かうー
「はっはっはぁ……おじいちゃん!今外が危なくて!一旦状況をs……えっおじいちゃん?」
ー翡翠の目の前には怪物になりかけているおじいさんが居たー
「ヴゥア…ぁ…ひ…翡翠…悪いのぉ…わしもどうやら
もうっ……長くないじゃろう…この通りっ…
グサッと見知らぬやつに刺されてしまってのぉ」
「そ…んな……おじいちゃん…いや……もう……
訳が分からないよ……いや、いや!」
ー10年前ー
「まだまだじゃのぉ翡翠」
ー翡翠はおじいさんからトレーニングを受けているー
「はぁはぁ…限界っ…」
「はっはは!これをもう50セットはやるぞ!」
「きーちーく!おにー!」
「おーまだそれだけ声が出るなら大丈夫そうじゃのぉ」
ートレーニング終了ー
「はぁはぁ……おじいちゃんなんでいつも
こんなに私を鍛えるの?」
「……わしが居なくなっても1人で生きれるようにじゃよ」
「…?」
「…ははっ…まぁ強いに超したことはないってことじゃ!あのレイルという名のお嬢ちゃんにも勝ちたいじゃろ?」
「……確かに…勝ちたい!…毎回私のブローチ
狙ってくるんだもん!…まぁ返してくれるけど…
悔しいよ」
「はは!なら強くなることじゃ!」
「おじいちゃん…私……おじいちゃんみたいになれるかな?」
「大丈夫じゃよ!むしろわしを超えていけ!翡翠」
「えー何年かかるのそれ……」
「ざっと見積って12年は,かかるかのぉ?」
「ながーい!」
「ははは!すぐじゃよ」
「……おじいちゃん」
「なんじゃ?」
「これかもずっとずーと!いっしょだよ?」
「……そうじゃの」
──────
「いや……いや!」
「しっかりするんじゃ!!翡翠!!」
「っ!」
「この通り…もうわしも外にいる皆(みな)のように
理性を失い……怪物になってしまうじゃろう…」
「……いや…そんなっおじいちゃん」
「だからこそ聞け!!現実を受け止めるんじゃ!!
っがはっごほっ……翡翠…こうなる前に話すはずじゃった事がある…聞いてくれるかの?」
「……うんっ……聞くっ聞く!」
ーそう言うとおじいさんは、二丁拳銃と足に装着するガンホルダー…そして地図と手紙を取り出すー
「…本当は…翡翠…お前にはのぉ…
普通の女の子の暮らしというものを味わって欲しかったんじゃ……学校に行って…友達と遊んで……
勉学に勤しみ…そんな普通の暮らしを…お前には
与えてやりたかった……」
「おじぃ…ちゃん?」
「すまない余計な話をしたな…時間が無い…っ
手短に話すぞ…!」
ーそう言うと弱々しく地図に指を刺すー
「この地図にあるバツ印の所に向かえ!
そうしたら大きな建造物があるはずじゃ…
その建造物は軍人を目指す者達が通う…
レヴェリア高等学校という名前の
軍人の卵を育てる学校じゃ
その学校の関係者誰でも良い…
声をかけて……この手紙を渡すんじゃ…!
きっと助けになってくれるはずじゃ……」
ーおじいさんは震えた手で翡翠の手を握りしめるー
「あと……辛いとは思うが外にいる あ奴らは、
もう人ではない……そして……
薄々気づいているじゃろうが…変わり果てた奴らは
身体能力が飛躍的に向上しておる…
到底適う相手じゃない……
だから…この二丁拳銃で撃って…撃って
道をこじ開けるんじゃ…!っヴゥ…わしも…もうっ
限界が近い……翡翠…悪いのぉ
こんなことになってしもおて…
行ってこい!お前だけでも助かるんj…」
ーそう言いかけると握っていた翡翠の手を振り払いー
「ヴぁァあ"ぁ…ヴぁァァァギィャ!」
ーおじいさんは理性を失い怪物に変形するー
「……っ!」
ー翡翠は泣きながらおじいさんから受け取ったものを手に取り…走り出すー
「ヴぁァあ"ぁぁ」
「っ!ごめんっ!」
ー翡翠は貧民街の人だったもの達に銃を撃ち込むー
「ひぃすいぃぃヴゥヴぁァ…あ"ぁ」
「そんなっ……まさか……レイルねぇさんまで…
っ!……ごめんっなさいっ!」
「ヴぁぁア゙!」
ー銃声は翡翠の鳴き声と貧民街の人だったもの達の
唸り声で掻き消されるー
「……っ!……うあぁぁぁぁぁ!」
「ヴぁァ……ギィャ」
ーそうしてついに地図の場所へとたどり着くー
「……ここが…おじいちゃんの言ってた……」
ー翡翠は二丁拳銃をガンホルダーにしまい
拳を握りしめるー
「大切な私たちの貧民街をあんな風にして
皆の日常もぶち壊して……許さないっ!
どんな奴だろうと…絶対に見つけ出して…
復習を果たす……!
そのためならどんな手段だって使う…
おじいちゃんから貰ったこのチャンスを
無駄にはしないっ…!」
ーそう決意を決めた時,建物から人が現れるー
「……ん?…って!君!大丈夫かい?
ボロボロじゃないか!身体中,枝や葉っぱだらけで…
…しかもその持ってるのっておもちゃじゃなくて
本物の銃だよね?…ん〜銃刀法違反に引っかかるよなぁ…でも見た感じ訳ありだし……
とりあえず中に入りな!
着替えくらいは用意出来るよ!」
「…あ…ありがとう…ございます。」
ーレヴェリア高等学校 相談室ー
「えーと…とりあえずゆっくりでいいから
何があったのかとか聞いても大丈夫そうかな?
状況が分からないままだと…このまま武器持ってる子を野放しにしておけなくてねー……」
「……あの…その前にこの手紙を読んでもらうことって出来ますか?」
「手紙?……あー!うん!いいよ!」
ー翡翠から手紙を受け取るー
「……っ!この筆跡…!……あいつが…
なるほど……」
「なんて書いてあったんですか?渡した張本人の
私が言うのもなんですが…内容を知らなくて……」
「うーん…君はまだ見ない方がいいね…なるほど
いやー手紙が渡ったのが私でよかったねー
君は運がいいと見た!…他の人にわたってたら
多分今の時代…君は即逮捕案件だったね☆」
「どんな内容だったんだ……」
「あーここの部分は君に伝えようかなっ」
「……?」
「えーと…こほん!…どうか」
どうか 翡翠 の こと を 頼まれてはくれないか?
わしは 翡翠 の 実の父親 では 無いが
わしに とって 翡翠 は かけがえのない
家族 でも あり
大切 な 宝物 の ような 存在 なんじゃ
金 なら 昔 稼いだ 金を たんまり と 貯めてある
翡翠 を 匿って は くれないか ?
ある 程度 は 教えこんだ
これを 見ているのが お主 だと 思って
言わせてもらう……
お前 に 翡翠 は 預けた 勝 (しょう)
「信(しん)より……だってさ!
大切にされてるんだねぇ彼に」
「……おじいちゃん…そっか…」
ー翡翠は涙をこらえるー
「にしても勝(しょう)って一体……」
「あー僕の事だよ!武田 勝 (たけだ しょう)
僕の名前だね〜」
「えっ」
「ん?」
ー翡翠はあまりの衝撃に豆鉄砲にでも撃たれたような顔をした後はっと我に返り机を叩き立ち上がるー
「…おじいちゃんのお知り合いさんなんですか?」
「ん〜なんて言っていいのか…まぁそうだね
信は、ここ,レヴェリア高等学校の卒業生であり…
僕と同じクラスメイトだったからね」
「えっ!おじいちゃんが学校に…
しかも卒業生…!?…そんなっ!どうゆうこと…!」
次回 ▷ 第三話「オールSランカー」
オールSランカー SORA @SORA45
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