第2話 初めての戦闘と町に辿り着いた。
あ、そうそう……武器か、ここは王道の剣でしょ!
取り出すイメージをすると手に出てきた。
うわぁ……格好良い!何この質感と重量感半端ない!ふっふふ……試し斬りしたい!どんな斬れ味なんだろ……ドキドキするな……剣なんて触ったのも見たのも初めてだし。
どこかに魔物いないかな……
「おおぉ~い!何でも良いから出てこいよ~!おおぉ~い!」
ガサガサ……
「おっ!出てきたか?」
数頭のオオカミっぽい魔物が襲いかかってきた。
現れたら、すぐに襲ってくるとかやめてくれよ!しかも群れって……おい。勘弁してくれ俺は、ここじゃ初心者なんだぞ!
剣を振るうと、斬撃が飛びオオカミに当たると消えて経験値と魔石とアイテムを数点を獲得した。
おおぉ!リアルだな……斬撃か……格好良いじゃん、気に入ったよマジで。見た目も格好良いしMPも減らないし最高じゃん!これは非売品で手に入れるのに苦労したんだよなぁ……ボス戦を何度も仲間にお願いして挑んでやっとドロップしたんだよな……
非売品だけどさ……レアなアイテムを仲間たちに配ってそれなりの出費だったなぁ、販売品の高価な武器より高い出費だったよ……
森を歩いていると、背後から弓を放たれてノーガードの防具のない腕に当たり矢が落ちた。
あ!クソ!痛いな……って痛みがあるんだけど……?弓矢くらいじゃ大したダメージを受けないけど……痛いのはイヤだっての。夢じゃないのかよ!?
多重ファイアショット!
頭上に魔法陣が複数現れると、複数のファイアショットが標的に向かって放たれた。
バシュンッ! バシュンッ! バシュンッ!
ゴブリンで緑色の小さい人型の魔物が弓矢で攻撃してきていたので、周りにいたゴブリンは全て倒した。不潔な種族で悪臭がヒドく、知能は低く村や家畜を度々襲って群れで行動しているらしい。まぁ不潔で悪臭と言われても……ゲームなので臭いまでしないし、画面で不潔そうなイラストを見るだけだったので何とも思わなかった。
今回も、遠距離攻撃で何となく姿がチラッと見えただけで倒して終わったので良かった……わざわざ臭いと言われている悪臭を嗅ぎたくないし。
ん?それに今、魔法陣が出てたよな?ウォーターショットの時は出てなかったよな?ステータスを確認すると、自分でイジったらしく魔法のエフェクトのオン、オフがあってオンになっていただけだった。他人からもエフェクトが見れるのか?見れたら威嚇に使えるし、エフェクトをナシにすれば奇襲に使えていいな。
ってか……痛いって何でよ?夢だよな?なぁ?
まあ……考えていても仕方ないか……町に向かうか、確かこの道を進んで行くと辿り着くよな。
30分ほど歩いて町に入った。
ん?リアルだな……は?え?モブキャラ……なのか?これって……人間じゃん?
駆け回っていた小さい女の子が、転ぶと膝から血が出てるし……マジか!?モブキャラの子供に、つい声を掛けてしまった。
「おい。大丈夫か?」
「うわぁ~ん・・・痛いよぉ~ママ~」
「そりゃ・・・転べば痛いだろ」
ケガをした膝に手を翳して治癒魔法を掛けて治してあげた。あれ?モブに治癒魔法が効くのか?ってことは逆で攻撃魔法も効くって事だよな?今の子供はプレーヤーだったとか?でも母親が居たし……母親もプレーヤーでそういう設定で遊んでるのか?実際、母娘でプレーをしてる人も居るだろうし。友達もプレーヤーなのか?
「うわっ。すご~い!治ったぁ~!お兄ちゃんありがと。魔法使いさん?でも……剣も持ってるね?格好良い~♪」
「まぁ……剣も魔法も使えるぞ」
「へぇ・・・凄いんだね!剣も魔法も使える人、初めてみた!格好良い~♪」
少女に抱きつかれて、お礼を言われ友達の元へ走って行ってしまった。ん?抱き着かれて柔らかさと温かさを感じたんだけど……生きてるじゃん?
他人というか……町の人間というかモブキャラにも魔法が効くのか……?血も出てたし。何かのイベント?って、どんなイベントだよ!?
で。俺は、どうすれば良いんだよ。仲間同士でチャットも音声会話も出来ないじゃん……つまらないんだけど……自慢話も出来ないし、愚痴も言えないじゃん。
うわっ。俺、今……ぼっちじゃん。
とりあえず情報収集でしょ!それに仲間を探しにでも行くか……こういう時は、まずギルドに行くか。
町の中にあるギルドに入ると、イメージ通りで騒がしい場所で、受付の隣に料理と酒を提供する場所があって、酔っ払いがうるさい。やっぱり冒険者ギルドは賑やかでなきゃな、そこで酒を飲んで料理を食べて情報収集とかが基本だろ。
うぅ~ん……探す仲間は、強そうな仲間か?いや、可愛い仲間……うん。可愛い仲間だろ!別にボスを攻略しに行くんじゃないし……強さは求めない。求めるのは癒し系か可愛い系だろ……うん。仲良くなって情報収集して……リアルでも仲良くなれれば最高なんだけどな……な~んてなぁ……上手くいくわけ無いか……あはは……
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