Day5「琥珀糖」

「ふおお、これが琥珀糖! カラフル! お可愛い! 組成分析したくなる~!」

「最後のは意味分からんけど、嬉しいってこと?」

「イエス!」


 お土産にと志保さんが持ってきてくれたのは、食べる宝石と言われる琥珀糖なるもの。カラフルなキューブ型で、宝石と言っても玩具の指輪についている大きな宝石みたいな可愛さと風合いである。


「この可愛さを早速村雨さんにお裾分けに行かねば。ほら」

「いや、何でそうなる」

「鳥生君も喜ぶよ」


 甘い物大好きですからなあ、彼。


 鳥生君の名前を出した途端、彼女はきゅっと唇を噛んで黙り込んだ。

 おやおや~。


「これは、ますます村雨さんの研究室に突撃せねば」

「やめろ。村雨さんと、と、鳥生君に迷惑かけるな!」

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