第2話 ガーディアン破壊命令
未来の世界、人類は地球の資源不足を解決するために、巨大な浮遊都市「アークシティ」を建設し、そこに多くの人々が生活していた。アークシティはAからZまで26個存在し、地球の上空に浮かぶ巨大な都市群である。しかし、地球とアークシティの支配権を巡る戦争が勃発し、セレスティア防衛軍とネメシス帝国との間で激しい戦闘が繰り広げられていた。
クリスタルエアはその浮遊都市の中でもひと際目立つ存在であり、最新鋭のバトルメカ「ガーディアン」を格納するために設計されたセレスティア防衛軍の主力戦艦だった。その白とブルーを基調とした優雅な艦体は、見る者に未来的なデザインの美しさを感じさせた。
船首には巨大なドーム状のブリッジがあり、ここから全艦の状況を一望できるようになっている。両翼には大型のバトルメカハンガーが配置され、ガーディアンをはじめとする各種バトルメカが格納されていた。船体中央部にはエンジンルームがあり、最新鋭のプラズマエンジンが搭載されている。このエンジンにより、クリスタルエアは高速移動が可能で、敵の攻撃を回避する機動力を持っている。
船尾には強力なビームキャノンが設置されており、遠距離からの砲撃戦でも圧倒的な火力を誇った。内部は効率的かつ快適な生活環境が整備されており、居住区画、医療施設、訓練施設などが完備されている。
クリスタルエアのブリッジでは、艦長ベリンダ・サンシャインが部下たちと作戦会議を開いていた。
「現状報告を頼む。」ベリンダは冷静に指示を出した。
「敵バトルメカが再び接近中です。数は少なくとも3機以上と見られます。」
「そうか…アリス、ガーディアンの準備はどうだ?」
「ベリンダさん、ガーディアンの動きはまだ完全には慣れていないけど、やってみるわ。」
「わかった。無理はしないで、支援を頼む。」
アリスはガーディアンのコクピットに乗り込み、準備を整えた。「ガーディアン、お願い…前回みたいにうまくいくように…」
敵バトルメカがクリスタルエアに迫る中、アリスは再び戦場に立った。ガーディアンを操作し、敵に立ち向かう。
「左に回避…次は右…」アリスは冷静に指示を出しながら、敵の攻撃を避けた。
突然、通信が入り、敵パイロットの声が響いた。「ここで終わりだ、クリスタルエアのパイロット!」
「またあなたなの?どうしてこんなことを続けるの?」アリスは問いかけた。
「お前たちが我々の領域に侵入するからだ。我々はネメシス帝国のために戦っている。」
「でも、戦うことで何が得られるの?無駄な命が失われるだけじゃない!」
「理想を語るのは勝手だが、戦場では力こそが正義だ。」
「そんなことない!私は力を使ってみんなを守るんだ!」
「守るための力か…面白い。ならばその力を見せてもらおう!」
アリスは敵の攻撃を避けながら、反撃のタイミングを見計らった。「ガーディアン、お願い…私たちを守って…!」
「右から攻撃が来る…今だ!」アリスは瞬時に判断し、敵バトルメカを撃墜した。
「やった…また撃ち落とした…!」アリスは信じられない思いで呟いた。
「よくやった、アリス!」ベリンダの声が通信機から聞こえた。
「ありがとう、ベリンダさん。でも、これからも戦いは続くんですね…」
その時、突然別の敵バトルメカがアリスの背後に現れた。「もう一機来た!」
「ここで終わりだ、ガーディアンのパイロット!」新たな敵パイロットが叫んだ。
「何でこんなに…どうして私ばかり…?」アリスは必死にガーディアンを操作し、防御態勢を取った。
「君がガーディアンに乗っているからだ。我々の任務はその破壊だ。」
「ガーディアンを壊すなんて…させない!」
「さあ、どうする?この攻撃を避けられるか?」敵パイロットは不敵に笑った。
「ベリンダさん、どうすれば…?」
「アリス、冷静に。敵の動きを見極めるんだ。」
「わかりました…ここから脱出して、攻撃をかわして…今だ!」アリスは瞬時にガーディアンを回避行動に移し、ビームサーベルで反撃した。
「そんな…この小娘が…!」敵バトルメカは一瞬の隙を突かれ、撃破された。
「やった…また勝った…でも、こんなに続くなんて…」アリスは疲労と安堵が入り混じった声で呟いた。
「よくやった、アリス!その調子だ。」ベリンダの声が再び通信機から聞こえた。
「ありがとう、ベリンダさん。でも、これからも戦いは続くんですね…」
「そうだ。だが、君なら乗り越えられる。私たちが未来を守るんだ。」
アリスは深呼吸をしてから、再び前を見据えた。「はい、これからも頑張ります。みんなで力を合わせて戦おう。」
クリスタルエアは次の目的地へと進み、アリスたちの戦いは続く。未来を守るため、少女たちは再び立ち上がる。
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