ガーディアン - 美少女戦記

@minatomachi

第1話 ガーディアン出撃!!

未来の世界。人類は地球の資源不足を解決するために、巨大な浮遊都市「アークシティ」を建設した。アークシティはAからZまで26個存在し、それぞれが地球の上空に浮かぶ巨大な都市群である。しかし、地球とアークシティの支配権を巡る戦争が勃発し、セレスティア防衛軍とネメシス帝国との間で激しい戦闘が繰り広げられていた。


アークシティKに住む民間人の少女、アリス・レインボーは母親と平和な日常を過ごしていた。だが、突如として響き渡る警報音が、その平和を引き裂いた。


「お母さん、大丈夫?今すぐ避難しなきゃ…」アリスは焦りながら母親を支えた。


「アリス、落ち着いて。急いで避難所に行こう。」母親はアリスを安心させようと微笑んだが、その顔には不安が隠せなかった。


「フローラ、どうしよう?ネメシス帝国が攻めてきたって…」アリスは友人のフローラを見つけると、すぐに駆け寄った。


「アリス!大変だよ、急いで避難しなきゃ!」フローラは涙ぐんだ目でアリスに叫んだ。


「お母さん、急いで!避難所に行かなきゃ!」アリスは母親とフローラを連れて避難所へ急いだ。


途中、セレスティア防衛軍の艦長ベリンダ・サンシャインに遭遇する。彼女は冷静な表情で指示を出していた。


「君たち、ここは危険だ。早く避難所に行きなさい。」


「ベリンダさん、どうしてここに?」アリスは驚いてベリンダに尋ねた。


「緊急事態だからだ。ガーディアンが必要なんだ。」ベリンダは真剣な表情でアリスを見つめた。


「わかりました…でも、私にできるかな…?」


「君、名前は?」


「私、アリスです。」


「アリス、ここから先は君に頼むしかない。ガーディアンに乗って、この状況を打破するんだ。」


「ガーディアンに乗るんですか?私が…?」


「そうだ。君ならできる。」


「でも、どうして私が…?私はただの民間人ですし、戦闘の経験なんて全くないんです。もっと訓練を受けた兵士がいるはずです。ガーディアンの操作方法も全く知らないし、こんな重要な任務を私に任せるなんて無茶だと思います。私に失敗したらどうなるか、その責任を負う自信もないですし、何より怖いんです。母親やフローラが無事に避難するのを見届けるのが私の役目だと思います。」


「アリス、確かに君の言うことは理解できる。でも、今は時間がないんだ。ガーディアンは特殊なバトルメカで、他の兵士が操縦できる保証はない。それに、君には何か特別な才能を感じる。君の勇気と決断力が、この状況を救うかもしれない。」


「でも、どうして私なんですか?他に適任者がいるはずでしょう?」


「アリス、君は特別なんだ。君がガーディアンを操縦することで、この戦争の流れを変えられると信じている。だから、お願いだ、力を貸してくれ。」


アリスはしばらく沈黙し、深呼吸をしてから決意を固めた。「わかりました…やってみます!」


「よし、ガーディアン出撃だ。」ベリンダはアリスをガーディアンのコクピットに案内した。


アリスは緊張しながらも操縦桿を握った。「ガーディアン、動いて…お願い、動いて…!」


最初は戸惑ったが、徐々にガーディアンの操作に慣れてきた。「どうすれば…あっ、こうすればいいのね!」


「アリス、気をつけて!」フローラの声が通信機から聞こえた。


「ヴァルキュリアが…ここに来る…!」アリスの視界に敵のバトルメカが映った。


「私にできる…私がやらなきゃ…!」


「ガーディアン、出撃します!」アリスは叫び、ガーディアンを操作して前進した。


「冷静に対処するんだ。」ベリンダの声がアリスを励ました。


「左に回避…次は右…」アリスは指示に従い、ガーディアンを巧みに操作した。


「ここで終わりだ、クリスタルエアのパイロット!」ヴァルキュリアのパイロットが叫んだ。


「そんなことさせない…!」


「ほう、小娘がガーディアンに乗るとはな。だが、このヴァルキュリアの前では無力だ。」


「そんなこと言わないで!私はアークシティKを守るために戦うんだ!」


「守るだと?その気持ちは尊重するが、戦場では甘さが命取りだ。私の名はカイル。君の名を聞かせてもらおう。」


「アリス。アリス・レインボーよ。」


「アリスか。名は聞いたことがないが、いい名前だ。だが、ガーディアンに乗っているだけでは勝てないぞ。」


「勝つつもりなんかない!でも、みんなを守りたいから戦うの!」


「それは立派だが、君の覚悟を見せてもらおうか。」


「覚悟なんて…そんな大げさなものじゃない。でも、私は諦めない!」


「いいだろう。では、見せてもらおう、そのガーディアンの力を!」


アリスはガーディアンを操作し、ヴァルキュリアに向かって突進した。カイルも応戦し、激しいバトルが繰り広げられた。


「左に回避…次は右…」


「ほう、やるな。だが、これで終わりだ!」


「ガーディアン、お願い…私を守って…!」


「そこだ!撃ち落とした…本当にやったんだ…!」


「よくやった、アリス!」


「やった…私、本当にできた…!」


「アリス、無事でよかった!」


「お母さん、フローラ、無事でよかった…」


「次は地球に向かう。新しい冒険が始まるんだ。」


「地球に向かう…新しい冒険が始まるんですね。」


「そうだ。私たちが未来を守るんだ。」


「これからも、みんなで力を合わせて戦おうね。」


「行こう、クリスタルエアの旅はこれからだ。」


「よし、行こう。ガーディアンと一緒に!」

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