第10話 クラスメイトの美少女な双子姉妹が、俺に質問ばかりしてくるんだが⁉

「ねえ、どっちが可愛いと思う?」

「えっと…それは…」

「どっち?」


 夕暮れ時の放課後。誰もいない学校の教室にいる渡辺真わたなべ/まことは今、目の前にいる二人の美少女姉妹から詰め寄られ、返答を求められていたのだ。

 困惑しまくりな環境に冷や汗をかき、真は活舌が怪しくなっていた。


 視界に映る彼女らは文月ふづき姉妹であり、スタイルも顔つきも同じ。ただ、性格や髪型だけは若干違う程度。

 双子の姉である紗香さやかが、ショートヘア。

 妹の秋奈あきなの方が、セミロングヘアといった感じだ。


「ど、どっちも可愛いと思うけど」

「えー、それだと意味ないじゃん。私らは、ここでハッキリとさせたいの!」

「そうよ」


 文月姉妹から不満げな視線を向けられていた。

 そもそも、彼女らは去年の学園ミスコンで初のダブル優勝した経歴を持つ姉妹なのである。

 ゆえに、レベルが高い。

 真からしても、選ぶ事の方が難しかった。


「じゃあさ、質問を変えるけど、どっちがエロそうに見える?」

「え?」


 彼女らは笑みを見せ、真の方へグッと距離を詰めてくる。


「そうだね。その方が、あんたからしたら答えやすいかもね。変態っぽいしさ」

「そ、そんな事はないよ。というか、俺、変態じゃないから……」


 真は全力で否定するものの、彼女らからはからかわれていた。


「「ねえねえ、どっち? どっちか答えてよ」」


 彼女らは真の両隣にピッタリと体をくっつけてきている。

 右側からは紗香、左側からは秋奈。それぞれの胸の感触があり、真の脳内にて変な妄想ばかりが膨らんできていた。


「ど、どっちがエロそうかって……それは実際に付き合ってみないとわからないよ」


 その真のセリフを待ち望んでいたかのように、彼女らの目が輝き、笑みを零す。


 真は耳元で、二人から耳元でエッチなセリフを囁かれる事となったのだ。

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