第2話 学校一の美貌を持つ彼女がやりたい配信とは?
「私、動画配信者になりたいの!」
ある日の放課後。学校一の美少女の家に訪れていた
二人は部屋にいて、小さなテーブルを挟み、正座して向き合っていた。
美少女な彼女――
普段から手入れされているショートヘアな髪質がとても綺麗なのだ。
動画配信……?
一体、どんな配信内容にするんだ?
やっぱり、見た目を生かした美容系なのかな?
色々な思惑が交差する中、安吾は正座したままソワソワしていた。
美少女な彼女が勇気を持って本音で打ち明けてきたのだ。
それに、彼女と接点を持てるのならば、どんな関係性でもいいと思っていた。
「それで、どんな配信内容にするの?」
「それはね、もう決まってて」
そう言いながら、梨華は部屋の押し入れから取り出した機材を見せてきた。
それは人の頭部をしたグレー色のグッズであり、安吾もどこかで見たことがある。
「もしかして……ASMR的な?」
「そうそう、そういうの!」
グッズとなる頭部に対し、耳元で囁いたりして、視聴者をリラックスさせるという配信内容だった。
まさかの配信内容が、ASMR⁉
び、美容系ではない⁉
「ねえ、お願いできるかな? 私、こういうの初めてで、一緒に手伝ってほしいの」
「えっと……俺は何をすれば?」
「ただ、私の囁きを聞いてくれればいいから」
梨華は恥じらいを持って言う。
「そ、それだけでいいの?」
「うん、そうだよ」
戸惑いを隠せなかったが、一応、安吾は首を縦に動かしておいた。
梨華との最初の共同作業が、ASMRによる囁き配信の実験体とは想像もしていなかったが、彼女と密着しながら共に過ごせるなら、やっぱり、何だっていい。
安吾は卑猥な妄想を膨らませながらも、彼女とのこれからの事について、顔に出さない程度に内心にやついていたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます