常識知らずの悪魔神、転生したので学園で二週目人生を謳歌する〜一切の容赦をせずに無双していたら、何故か周りの剣聖の娘や大魔導師、その娘に溺愛される。やれやれ、これって普通じゃないのか?〜
第12話 悪魔神、初日から当たり前のように無双しまくる
第12話 悪魔神、初日から当たり前のように無双しまくる
朝起きて、食堂で飯食って、そのままSランク教室に四人で来た。
「ルナちゃんが意外と健康的でびっくりしたよ〜スグ寝ようとするんだもん」
「意外とってなに……けどこ、恋バナ……は楽しかった」
「それ、ボクも混ざりたかったな」
「男子が混ざったら、それは恋バナじゃなくなるよ!? 」
「ボクだって、二人と同じでヘルクにときめいた仲間じゃないか」
「それなら……アリ、なのかな? どう思う? ルナちゃん」
難しそうな顔をしながらルナは答える。
「……アリ? 」
「このバカ二人の言うことを真剣に聞かなくていいからな」
「バカって酷くない!? 」
「ヘルクに言われると、不思議と不快感がないね? 」
「たしかに〜? 」
顔を見合せて、あれれ〜? としてる。
と、そんな奴はほっておいて、俺は昨日と同じ席に座った。少し遅れてだが、急いでエニナが右隣に座る。
なんでそんなに急いでいるんだ。
「だってたった一日にして、二人もヘルクくんとお近づきになった子が居るんだよー!? 取られちゃうじゃん」
なんだそんなことか。
途端に可愛いと思った。昨日言ったように、俺の右隣はこいつだけのものだと言うのに。
「なんでそんなニヤニヤしてるのか分かんないけど、右隣ゲット〜! 」
いぇ〜いとガッツポーズをするエニナ。
「じゃあボクは左隣を失礼して……ルナちゃん!? 」
セリカが突っ立っているうちに、ルナがさっと左隣に座っていた。
くるりと小さく後ろを振り返ったルナは、小さくピース。
「トホホ……ボクだけ一つ前の席……え」
大人しく引き下がり、俺たちから一つ手前の席に移動しようとしたセリカだが、またもや立ち止まる。
「やーダーリン♡ あーし前座るねっ」
そう言って、座ってきたのは、黒とピンクの二つの髪が特徴の女。
「えっと、お前は……メリなんとか」
「わっ、少しだけ覚えてくれてるじゃん〜嬉しっ♡ アもつけて覚えてほしー。あっ、けどメリも愛称みたいでアリアリかも! やっぱアは覚えないでっ! 」
「俺はメリアのダーリンなんぞになった記憶はないんだが」
それを聞いていたエニナとルナがずごっ、と倒れる。
「見た感じハーレムOKっぽいし? あーしも入れて欲しいな? 」
「別にそれならいいが」
「じゃあ正式にダーリンだね♡ 」
それはなんか違う気がするのだが、こいつにはどうしても俺をダーリン呼びしたいという強い圧を感じるので、好きに呼ばせることにした。
その隣はメリアの連れが、俺にぺこっとお辞儀をしてから座った。
……結局セリカは俺の隣の隣の席に。
一人だけ可哀想ではあるが、席がこうなのだから仕方ない。
ルヴェールが教室に入ってきて、簡単なHRを済ませると、出ていった。
今日は昼までらしく、その後は色んな設備の紹介があるらしい。
して、早速授業が始まったわけだが。
「詠唱を敵の目の前で、焦ることなく、素早く的確にするためにはーーー」
あくびが出るほど簡単なことばかりで、眠くなる。
まぁ、周りは全員必死にノートを取っている。
頭の後ろに手をやって、ぼーと他のことを考えて過ごした。
たまに両サイドから質問が出たので、それをルヴェールよりも丁寧且つ分かりやすく解説をしたところ好評だった。
「ーーーというわけだ。では今説明した雷魔法の実践を……ヘルクにやってもらおうか」
「はぁ、まぁいいが」
だが、一つ懸念点がある。
「教室内だとこの校舎、全壊するぞ? 」
そう言うと、笑い声をあげる人物が一人。
俺はそいつに向き直り、ため息をついた。
「お前はまだ俺に噛み付くのか……懲りない奴だな」
「ぶひゃひゃひゃひゃ! 雷魔法で教室どころか学園が全壊するだなんて、戯言抜かすからだろおおお!!! ぶぶぶぶ」
心の中で【初級風魔法】を発動させ、教室の窓を開けた。
さああああ……とそよ風が身体に辺り、気持ち良い。
クラスのヤツらは突如開かれた窓に驚いている。
「窓がっ、あいた!? 」
こいつらはいいとして、ルヴェール。お前も驚くのかよ……。 天才魔術師とか呼ばれてる奴がこのくらいの魔法も見抜けないなんて、ありえないだろう。
「お前ら、耳を塞いでおけ」
「え? 」
「へ? 」
「【極級雷魔法】」
どかあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああんんんんんんんんんんんん!!!!!!!!!!!
防音魔法を耳にかけてもなお、それを圧倒的に凌駕するほどの音ともに、グラウンドに黒と黄色の二色のイナズマが直撃し、砂埃が舞う。
グラウンドの辺り一面が抜けていた。
「……」
一瞬静まり返った後。
「うわああああああああああ!!!???? 」
「なに!? 天変地異!?!? 」
「だ、大災害だぁぁぁぁぁ」
めちゃくちゃ騒ぎ出す。
口をパクパクさせていたルヴェールは、なんとかして言葉を絞り出す。
「わっ、私は初級雷魔法の解説をして、それを使ってみろと言ったはずだが!? それにあれはなんだ!? 長年様々な魔法を見て、使ってきた私でも見たことないぞ」
「極級クラスの雷魔法だが? なんだ、このくらい普通だろう」
「普通な!! わけが!! あるか!! それにグラウンドをぶっ壊してどうする気だ!? 」
アンタが俺を指名したんだろう、というツッコミはさておいて。
「【修復】」
みるみるグラウンドが元に戻っていき、何事も無かったかのようになる。
ルヴェールはその様子を見て、泡を吹いて倒れた。
「こ、この光景は夢だ……悪い夢……うぐぅぅぅ……」
修復魔法なんて誰でも使えるだろうに、何故こうも驚くんだ。
教師は労働時間も長く、疲れが溜まっているのかもしれないな。授業を続けてもらわないと困る。
俺はルヴェールの身体の疲れも癒す意味で、【回復魔法】をかけた。すると、ぱああああ……と身体が緑色の淡い色に覆われ、身体に染み込んでいった。
むくりと起き上がるルヴェール。
「むっ? 私はなんで倒れて……うっ、そうだ、極級魔法をみせられて、更に伝説級である修復魔法まで目にして、あまりの光景に脳の理解が追いつかず倒れてしまったのか。……妙に身体が軽いような? 」
立ち上がり、体をくねくねと動かしたり、手をグーパーしちりしている。
「では俺は席に戻るぞ」
ルヴェールを回復させた俺は、席につく。
その際バカカスの姿が見当たらなかったが、机の下に隠れて震えているのが見えた。
なにしてんだ、あいつ。
「ちょっ、ヘルク君あれなにっ!? 」
「……あんな威力の……雷魔法みたことない」
「あれは、雷魔法と言っていいんだろうかな? ボクにはルヴェール先生が言ってた通り、夢じゃないかと疑っちゃうよ」
「ダーリンさっすがぁ♡ それでこそあーしのダーリンだよっ。あんなかっこいい雷魔法初めてみーた♡ 」
「メリア!? あれはかっこいいで済ましちゃいけない領域に入ってるよ!? 」
戻るやいなや、大絶賛の嵐、もみくちゃになったのは言うまでもない。
災害級とか言われてたけど、実際の災害級魔法はあれのひじゃないんだが、それは伝えなくてもいいだろう。
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【あとがき】
「続きが気になる!」「面白い!」「ハーレム要因だヨシ!」「なんかサラッとハーレム加わったね!?」「セリカが不憫すぎる。けど、男だからね仕方ないね」と少しでも思って頂けましたら、 広告下からフォローと星を入れていただけますと、幸いです。皆様の応援が、執筆の原動力となります!よろしくお願い致します!――――――――――――――――――
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