第41話 再会とはじめまして

 「21代目国王?」


 今代の王、『ロウ・デスペア』って何代目だったけ?


 「まあ、王としての性は捨てたんだがな」


 「ふーん」


 そういえばガストンから連絡用の水晶をもらってなかったけ?

腰にかけてある麻袋から水晶を取り出した。


 「なにをするつもりだ?」


 「ん?ああそんなに身構えないでよ。んんこれどうやって…あっ、できた」


 僕天才じゃん。


 …なんでできた?


 その水晶にはガストンの顔が映り出した。この感じ向こうからもこちらが見えてそうだな。


 「どうかし…誰じゃ」


 「レイ、としか言いようがない…わけでもないか。初めまして守護者レイだよ。よろしくね」


 いや、これだと言葉が足りないか。


 「儂が知っているレイとは随分と違うようじゃが、一体どういうことかの」


 「言ったでしょう?守護者だと。まず貴方がレイと呼んでいる人物の本当の名前は『橘 夏生』、僕のそう…いや、これは言わない方がいいかもね」


 これは言っても夏生への懐疑心を募らせるだけだ。

 

 「言いたくないなら今はよかろう。いつかは答えてくれるのじゃろう?」


 「はは、いつになるかはわからないけどねっ!…今攻撃してくるのはダメじゃない?勇者の名が廃るよ?」


 「戦闘中に会話を始めるのもどうかと思うけどな」


 まあそれは…うん、ごめん。


 「なんじゃ?誰かいるのか?」


 「うんそうだよ。今絶賛戦闘中」


 「なら早く勝て。それから詳しく話を聞かせろ」


 「ああ、それはもちろん。だけど最後に見て欲しいんだけど」


 今回連絡したのはそっちが本命だからね。


 「なんじゃ?」


 「この人なんだけどね」


 そう言い水晶をセガリアに向ける。


 「…?誰だ?この爺さん」


 「デスウィッシュ21代目国王らしいんだけどわかる?」


 「……………」


 「?おーい」


 「…ロウ…様?」


—————————

あとがき


ロー・デスペアをロウ・デスペアに変更しました。

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