第40話 守護者レイと勇者セガリアまたの名を——
魂核の解析鑑定および観測準備を開始します
現在観測中の個体名レイの“魂体”および肉体の元の所有者と判明しました
観測準備完了
只今よりこの魂核を個体名『レイ』、現在観測中の魂核を個体名『ナツキ』と呼称します
個体名レイに取り込まれたとみられる個体名ナツキの捜索および緊急保護を開始します
個体名レイの緊急観測を開始します
レイ鑑定結果ステータス
レベル152
体力 50
持久力32
筋力 65
技量 11
耐性 15
魔力7
妖力6
気力 40
「っお前は誰なんだ?」
「僕はレイだよ。といってもこれから無になるニンゲンには関係ないかもしれないね。『発勁』!」
「チッ!!」
おお!避けられたか。
それにしてもこの身体は動きにくいなぁ。
さっきまでの『死の力』は夏生のものだ。だから僕はこの身体を十分に使いこなせない。
だけど僕には“僕の力”がある。
「シッ!」
「おっと、その攻撃は危ない」
全然避けれるなぁ。レベルが離れてるのかな?
「さっきまでの禍々しさはないな。『気魔混合砲撃』」
…これで試して見るのもいいかな。
「ウハッ♪モロに喰らうと結構な衝撃だねぇ」
「バケモンが、なんでこれを全身で受け止めても生きてるんだよ」
「ん〜?別に効いてない訳じゃないんだよ?少なくともこの身体は」
「は?」
「ハハッ、やっぱりね、大ッ正ッ解」
僕の身体を覆っていた死の身体が砂のように崩れていった。
「ん〜、やっぱりこの身体はしっくりくるね」
この一つ結びの綺麗な銀髪、優しく儚げなタレ目に銀の瞳、白くて過度な厚みのある身体、やっぱり僕を作り上げた夏生はセンスがあるね。
ただ流石に装備がボロいね。擦り切れた服に申し訳程度の胸当て、それと短剣に銃か。
「改めてこんにちは、この身体の元の持ち主であり橘 夏生の守護者レイだよ。僕が素顔を見せたんだ、君も見せてよ」
「ふっ、自分から見せておいてよく言うよ。まあ、お前ならいいか」
勇者はそう言い兜を脱ぎ捨てた。
「ふ〜ん、いい顔してんじゃん」
兜の下からは、金髪ショートカットに吊り目、そして光を失った青い瞳がこちらを覗いていた。
「はじめまして、勇者セガリアまたの名をデスウィッシュ21代目国王セガリア・デスウィッシュ。以後お見知り置きを。」
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