第3話 あなたは鳥と相談するようだ
◆
『俺の髪の毛は黒いのに鳥はなぜ赤い?』
『仲間は鳥だけ? 八百万な存在だったりして』
『一旦私は、見守ります』
『鳥の名前は? それから属性。この世界をどうするか』
―――――――――――――――――――――――
「我はお前、お前は我。なんでも聞くがいい。我は知性の高い鳥であるからして、多くの事を応えられるだろう」
「何で赤いんだお前っ!!?」
「なっ!?」
大声を出した俺に、鳥が驚いた。その拍子にバランスを崩しボトリと落ちる。
「い、いきなり大声を出すでない! びっくりして落ちてしまったではないかっ!」
「お前こそなんだよ! 俺だってびっくりしたんだ。いきなり卵を産まさせやがって、しかも口からってなんだよ! ピッコロ大魔王かと思ったぞ!」
普通ならありえないものが口から出てきたこともあって、顎がまだ痛い。苦しかったし痛かった。あとびっくりした! なので俺はこの偉そうな赤い鳥に八つ当たりする事にしたんだ。
「あとさ。なんで赤いんだ? ってどこかで言われたような気がしたんだよな」
「む、むぅ。確かに我の羽毛は赤いようだ。何故だろうな。我はおぬし、おぬしは我。おぬしは黒いのに、我は赤い。はてこれはいかに」
「回答。黒ければ、カラスになってしまいます。【
俺と鳥との話にキューブが回答する。
なるほど。
まぁ、それはいい。とにかくこいつは鳳凰らしいぜ。
「じゃあさ、頭がいいらしいお前に質問するけど、仲間ってお前だけなのか? またさっきみたいに急に卵産まされるとか勘弁なんだけど……」
「ふむ。全知である我にも、この世界を支配している【天啓】システムとやらを見る事が出来るが、どうやらそれは今後のお前の気持ち次第であるようだぞ。お前が望めば、それこそ、
「マジかよ。すげーなそれ」
「回答。名前のないあなた。あなたはこの白紙世界の創造主です。最初に伝えた通り、創造には私に願ってください。また【天啓】システムは基本的にあなたの味方ですが、多大な不確定性を秘めております。場合にはよってはあなたの害になる展開が起こる可能性もあると言う事を理解しておいてください」
「え、それって、その【天啓】とやらが、俺に死ねって言ったら死んじゃうのかよ」
「肯定。おおむねその通りです。ですが、この白紙世界にも、修正力が存在します。あまりに大きな破綻が選択された場合は、修正力が働き、『なんかいい感じにうまいことなる』ような気がします……」
「なんだか急にアバウトな感じになったなぁ」
「天啓システムも万能ではありません。ですが、天啓はあなたを見守っているのです」
なるほど。今ひとつ分からないけど、まぁなんかいい感じにしてくれるらしい。
「じゃあ、まぁ、とりあえず行動してみるかー。えっと鳥……、なんか名前ないと不便だな。お前さ。俺の事手伝ってくれるんだろ? まずは名前教えてくれよ。それから。この世界を――、えーと、なんかこう一気に……ほら……あれだ……、あれする方法を考えてくれよ」
俺がそういうと、やたら偉そうな赤い鳥、鳳凰のそいつは赤い羽根をバサバサとはためかせて言った。
「ふふふ、よかろう! 我は全知の鳥。伝説の鳳凰。恐れ慄け、仰ぎ見よ、我こそは――!」
「我こそは?」
「――――――なんじゃったっけ……?」
どうやら鳥自身も漂白? とやらをされてるみたいだ。
全知が聞いてあきれるぜ。
一体こいつの名前は何なんだろうな? 【天啓】システムとやらなら教えてくれるんだろうか。あと、いつまでも真っ白空間ってのも良くないのかもなぁ……
◆システムメッセージ―――――――――――――
あなたは鳥になぜ赤いか聞いた。鳥は鳳凰だったNew
あなたは仲間を増やす方法を知ったNew
あなたは天啓システムに見守られているNew
あなたは鳥の名前を聞いたが、鳥自体も分からないらしいNew
鳥の名前は【天啓】システムに託された。
素敵な名前を付けてあげてください。
あなたは、そろそろ白紙世界をどうにかしたいと思っている。
どのような世界を作るかは、全てはあなたの自由である。
――――――――――――――――――――――――
(コメント欄に自由に書き込んでください。その情報によって、世界が変化していきます。また書かれた事がすべてそのまま反映されるわけではありません。長文でも、短文でもなんでもかまいません)
(次回更新は、6月29日20時ごろです。)
(コメントがなくとも、それ相応の展開が進んでいきます)
(ちょっと外出してきます!)
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