23. なにぬねの都々逸

涙流して

拭いもせずに

告げる別れの

潔さ


逃げて逃げられ

追って追われて

廻り廻るは

色の糸


主の運びを

待ちつ焦がれつ

籠の小鳥は

夜謳う


練り香水の

ふわりと香る

首に一輪

夢の花


のの字のの字の

恥ずかし君が

今や伴侶を

尻に敷く

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