番外編 不動 澄恵 愛ゆえに・・・4/8


剣一君が入院して暫くして学校で、クズの幼馴染みを見なくなった、あれから投稿もメッセージも更新されてない、まぁ池月とか言う馬鹿にお熱の様だし、末長く仲良くしてくれてれば剣一君に付きまとわないだろう


そして今日は剣一君の退院日、私は今剣一君の部屋の前に来てる、パスワードを要求されたので玄関の端街に【1244】と聞いていたパスワードを入力すると、玄関のロックが解除され中に入る


「本日もご利用有難う御座います、それでは何時もと同じく夕飯のご用意と掃除洗濯を致しますので、どうぞご自由にお寛ぎ下さい」


「はい、では自分の部屋で少し仕事をさせて頂きますので何かありましたら呼んで下さい」立ち去ろうとする剣一君に


「あ、では一つだけ・・・その以前助けて頂いて有難う御座いました」


「えっ?」


私が帽子を脱ぎ顔を剣一君に見せると


「どういうことだ?何故ここに居る?」よし!剣一君の動揺してる顔♡ ゲット♪


「何故と申されても、不動先生が弊社のスタッフによるハウスキーパーをご用命くださいましたw」


サプライズが成功したのと剣一君と二人キリという状況に嬉しさと興奮が止まらない


剣一君は不機嫌そうに、ハウスキーパーの会社と母に電話するというので、さっきから通話を繋いでいた自分のスマホを手渡す


「先生のお手を煩わせません、純香の電話であればすでに此方にw」


母が剣一君との話をしてる内に、手早く晩御飯の用意を始める


「不動様・・その・・夕飯の仕込みが終わったので、お掃除始めますが・・」


「ああ、うん?何か問題あるのか?」


「いえ・・その出来れば・・二人の時だけでも、おにいさんとお呼びしても・・・」


「いや申訳ない、純香さん・・お母さんから話は聞いてるだろうけど、確かに戸籍上兄弟になってるが、それは手続き上の話しで俺は不動家の家庭に干渉するつもりも関わるつもりもない、だから・・」


やはり剣一君の中で私の存在はまだまだ小さい・・・肩を落として素直に落ち込む私に


「まぁ好きにしたらいい・・今日だけのハウスキーパーだしね・・」と少し呆れながらも了承してくれた剣一君、そういう所も大好きだ


「やった、ありがとう!にいさん!じゃ掃除早くおわらせるね!」


掃除用具と荷物を持ちリビングから出る、先ず洗面所だ


私は、歯ブラシ、櫛、浴槽の排水溝に掛かった髪の毛を回収してポケットに隠していた黒い小袋に別けて入れて、用意していた新しい歯ブラシと櫛を置いて綺麗に掃除した、次にトイレは便座カバーを取り出し新しいのと取り換える(当然前のは回収)


そして寝室だ・・・緊張と興奮で下腹がキュンキュンして少し下着が湿る・・・


私はベッドの布団を少し捲ると、音を立てないよう服を脱ぎ下着姿になると、そっとベッドに忍び込み自分の体臭と愛液をシーツに馴染まし剣一君の匂いの籠るマクラに顔を埋める


【ス――ハ~ス―――ハ~】当然カバーは外し新しいのと付け替えると外したカバーは自分の袋に入れる


剣一君の匂いを堪能したので、手早く服装を直すとゴミ箱を漁る・・・パッケージや容器のゴミは普通のゴミ袋へ入れテッシュや制汗シートは回収して自分の袋に入れる


(今日は沢山♡♪剣一君をゲットしちゃった♡)私は、怪しまれない様に回収した袋を玄関脇においておいておいた自分のスポーツバックに忍ばすと、深呼吸してリビングに戻り晩御飯の仕上げと、翌朝のご飯を作り置きした


「それじゃ、お兄さん困ったら何時でも澄恵を頼ってね♡♪」


家に帰ると剣一君の部屋から回収したお宝をさらに小さな袋に小分けにして歯ブラシ等の長期間保管できない物は、先に使って楽しませてもらう


「あんっ~♡~剣一君・・・剣一く~~~ん♡」その日から、私の毎日のお楽しみ日課となった


翌日の朝の学校、ホームルームが始まる前に非常ベルが鳴り響く、当然クラスは騒然としている


(剣一君!!大丈夫なの!!?)私は逃げ惑うクラスメートを窓際で眺めながら考えるのは剣一君の事だ

すると、窓の外に布のようなものが垂れてきてそれを伝って滑り降りてくる私の剣一君


私のクラスは1階なので窓を開けて外に飛び降りると剣一君の後を追う

すると剣一君がガラが悪そうで体の大きな男に絡まれて何度も殴られていた


「おにいちゃん!!」


私は助けに行こうと駆けだすが、私の様子に気付いた女子テニス顧問の女の先生に抱き留められ阻止された


「はっはなして!!!私が助けるの!!」

先生の腕から逃れようと藻掻くが、そうしてる内に目の前で形勢が変わる


剣一君を囲んで殴る蹴るしていた池月と半グレは次々と剣一君にやられてのびていった、そして親玉ぽい大男も数発殴られると剣一君に恐れをなしして逃げ出した


(剣一君・・・あの時の公園で助けた時となんにも変わらない・・かっこいいぃぃぃ)


それから、剣一君は暴走族を追い返し半グレ達を制圧した

その後、池月と半グレは駆けつけた警察に連行されていった


それから知ったが、姫野 雫というクソビッチは池月に裏切られて半グレ共に集団で犯されて精神を壊したらしく病院で治療中だと言う




私の剣一君に一番愛されていたのに蔑ろにして、裏垢とは言えど自己中な考え、池月に初めて文句を言いに行った時の軽薄な印象で、あの股緩ビッチと真剣に付き合うのか不安だったが・・・


私は想像以上の酷い振られ方に多少驚きはしたが同情出来ない、元々そういう男だって分からなかったクズビッチの自己責任だ、剣一君という最高で最良の男の子の一番近くに居てその事に気付かないとかアホとしか言いようがない


自業自得、これほどピッタリの言葉はない




剣一君・・・クズの幼馴染みに同情して手を差しのべたり・・・しないよね?

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