第35話 姫野 雫 終幕 その1 代償

前置き : この作品は暴力や性的な描写を伴いますが、暴力行為を助長する物では御座いません。


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〇 姫野 雫 終幕 その1 代償



死にたい・・・流星に裏切られ錆臭い倉庫で裸にされた私は、数十人の男に何度も犯された


途中で意識も、精神も崩壊しダダ性欲の捌け口としての玩具となった・・


その様子は撮影されてて、もし警察や親に喋ったらこれを学校や友人達にバラまくと脅された


2日目、私は何かの薬を飲まされると意識が遠のき気付いたら自分の部屋のベッドの上だった


気付いた私を見た母が涙を流しながら駆け寄り抱きしめる・・・・あれは何だったんだろ?夢?酷い夢だ・・・


大好きな彼氏に裏切られて、半グレ達の性玩具にされて2日間、休むことなく暴行を受け続けた・・


悪い夢が覚めて良かった・・・・夢で・・・



「お母さん私、シャワーしてくるね・・・」


お母さんが心配して一緒について来ると言っていたが「子供じゃないからw」と断りシャワーで体を洗い流す・・


「つっっっっ!!」

急な腹痛に体がくの字になり、膝から崩れそのまま前かがみになると目の横を流れるシャワーの水が赤くなってる事に気づいて


それが自分の下腹部から垂れ流れてると判ると


「いやああああああああああああああ」


痛みと、自分の体の中からの下血にパニックになり叫ぶと母が慌てて駆けつけてきた


「雫!? しずく!!!!どうしたの!?この血は!!!救急車!!」


母の慌てる顔をみて苦痛に意識が飛んでしまう







気づくとそこは白い天井

見上げると液体の入った袋、左手を動かすと刺さってる針が食い込み痛い


右側を向くと、安心したような母親の姿があった


「良かった、気付いた様で暫く起きなくて心配したのよ・・」


そう頭を撫でる母の手は冷たくてヒンヤリしたが、気持ちが落ち着いた・・


「し、雫!!!大丈夫か!」

会社から慌てて帰ってきたのかスーツ姿の父が騒がしく病室に入ってきた


「お、お父さんここは病院ですよ!もっと静かにできないのですか!」


母に怒られ、苦笑いする父・・「フッフフフフ」久しぶりの様なきがする何時もの家族の光景に安心して笑えてくる


【コンコン】【失礼します】


中に入ってきたのは、先生と思われる男の人と、2人の女性看護師だった


「姫野さん、お加減は如何ですか?」


「今のところは、特に痛いとかそういうのはありません・・」


後ろの看護師は一人はメモを取り、もう一人は、注射の用意をしてる


「親御様もいらっしゃいますので今から娘さんの状態をお伝えします、落ち着いて聞いてください」


なにやら医者の先生も、奥の看護師も緊張して顔が強張ってる、そしてそんな前振りで話を切り出された両親も顔色が良くない


「まず、姫野 雫様は妊娠してました」

「!?」「!?に、妊娠!?」


驚く両親と私だが私は別の気になる事を尋ねる


「してました・・とは?過去形?」


医者は言いにくそうに話しだす

「はい、残念ですが受胎した体組織事流れましまっていました」


「「「・・・・・・」」」私も、両親も複雑な気持ちだ・・


「そして、ここからが大事な話なのですが・・・非常に言いにくい事ですが娘さんは受胎した体組織が安定する前に何度も何度も子宮にダメージを受けておられる形跡があります」


「「!!!??」」「ど、どいう、こ、事でしょう・・う」父が恐る恐る医者に尋ねると


「断定は出来ませんが・・・おそらく複数人に暴行を受けた可能性があります・・・・」

「!?」「!む、娘が・・そ、そんな・・」


「そして誠に残念ですが、娘さんの子宮の中の胎盤が修復不可能な状態になっており今後正常な機能は果たせないと思われます・・・残念ですが・・・」


「!?」「し、雫がぁ雫がぁぁぁぁ」

泣き崩れる母親に、怒りに握った拳から血が滲む父


奥で看護師たちも目に涙をにじませてる


「で、でも・・・治るんですよね・・そ、その、私まだ17歳で成長過程です・・し・・」


「残念ですが・・・・」


「う、うそ・・・わたし・・・あかちゃん出来ない体になったの?・・・あかちゃん・・あかちゃ・・いやあああああああああああああああ


「鎮静剤!!!」


暴れる私の点滴針付近を医師が押え注射を用意していた女性看護師が素早く点滴の管に注射を刺し込み薬剤をいれる



すぐに意識がホワホワしてきた、見上げると医師ネームカードに【池月病院】と書かれてあった




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