第13話 KUZU file 姫野 雫 起点1/2

前置き : この作品は暴力や性的な描写を伴いますが、暴力行為を増長する物では御座いません。


ここから6話構成で、一旦クズ達の視点です

イライラするかもですがご了承下さい



お知らせ:長くなったので分割して17時に残り投稿します。


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〇姫野 雫 起点編




私、姫野 雫には、小学校からの付き合いのある男の子が居る、狛田 剣一君だ

私は、愛称でけんちゃんと呼んで、いつも彼の後ろを追いかけていた、

彼との出会いは、私が近所の公園でジャングルジムに上って遊んでいるときに、いつの間にか大きな野良犬が寄ってきて激しく私を吠えたてて来て恐怖で降りられなくなっている所を助けてもらった事が切っ掛けで仲良くなった。


そんな彼はまさに神童だった特に鍛えるわけでもないのに駆けっこは手を抜いても一位、長距離を全力で走っても1時間は息が切れない


二人で体験で入った空手道場でも、黒い帯の一番偉そうな大人が「遠慮なくココを殴ってみなさいw」と差したお腹へのパンチ一撃で壁まで吹き飛ばして失神させていた、(結局道場には入れなかったけど)


身体的な事だけでなく、学校の教科書は一目で全部記憶されて、それが元で小学校では始業式の時点で教科書の内容を読破してしまい、彼が残りの1年を退屈そうに過ごしていたのを見て来た

しかし、まだ子供だった私はそんな彼を見ても「凄いな~」くらいにしか思わなかった



自慢の幼馴染の彼に変化が有った、ちょうど中学に入る頃には自分の目元が見えない様に前髪を伸ばして猫背になり何処か頼りなさげな雰囲気を纏う様になっていた。


見た目だけの変化で内面は変わってないだろうと思っていたが、運動面でもクラスで中の下、勉強にいたっては授業中まともに教科書も見ないので当然成績も下降し下から数える方が早い順位まで落ち込んでいた


そんな彼と対称的に、私の学力はドンドン上がり学年でも5位以内を常にキープするようになっていた。


いつも彼の後ろで活躍を見てるだけだった私が、皆から頼られる存在になり3年生の時には、皆の推薦でクラス委員長にそして生徒会にも在籍して充実した中学生生活を送っていた、そんな華やかな私と幼馴染の彼との溝はいつの間にか大きく開いており、雫、しずくと呼んでいた私の事も姫野さんと他人行儀な呼び方へと自然に変化していた


実際に私自信も新しく出来た友人達に委員会の活動もあり彼への関心も薄れてその変化も気にならなかった

小学生の頃は毎日の様に彼と遊んでたが、その頻度は中学で学年が進むと徐々に減って行き、たまに彼の義妹の琴音ちゃんとの交流で家にお邪魔して夕飯をつくったり、たまに食材の買い物につきあったりする程度になっていた。




そして高校生になった私、登校初日に新しい高校生活に胸をトキメかせて新しい制服に新しいカバン、仲の良い友達を待ち合わせてクラスに入る、一番に教室に入り前の黒板にある自分の名前の机に荷物を降ろすと、他のクラスメイトが続々と登校してきた、初めて見る同級生だが向こうは私を知っているようだった、生徒会役員という肩書は伊達ではなかった様だ

始業前の予鈴の鳴る中でギリギリに音も無く教室に入ってくる男の子、幼馴染みの彼だった。

中学での実績からクラス委員長へと推薦されて、中学に続きクラスの皆から頼られる事に喜びを感じていた




彼以外からは・・・





しかし、この時はすでに彼への興味も薄れてしまって(同じ高校だったんだ・・)位にしか興味も感じてなかった





そんなある日、私と彼が幼馴染で有る事がクラスで話題になった、良くあるラブコメ的な話で幼馴染同士が好き合って、付かず離れずの甘酸っぱい恋愛を妄想している友達にからかわれたが、

勿論そんな気持ちはなかったので幼馴染である事は素直に認めたが恋愛要素は否定していた。


私には、からかい半分の噂も彼の方はそうもいかないみたいで、

皆にイジリられて心無い扱いにも、無視して反応すらしない彼へのイライラが一部の男子の中で暴発し軽いイジリは酷いイジメに発展してしまった。


私は委員長として、イジメの加害者の男子生徒達に注意をしたが何時も、のらりくらりと躱されて一向に解決しない、私は彼に「嫌な事をされてるって正直に相手にも学校にもキチンと言うべき」と告げたが、「構わないでくれ」とその状況が改善する事はなかった


イジメの内容はドンドン過激になり、暴力は日常的になり彼は飲み物やパンなどを買いに行かせられているようだった


そんなある日、先生に頼まれた用事を終えて帰宅するつもりだった所、教室の入り口に背を預けて彼をイジメてる首班の男の子の池月君が立っていた


私は気付かなくて、急に気配を感じ驚いたがイジメをしている男の子に良い印象は持ってないので不快感を示し、池月君を睨み付け


「私もう用事終わったんで帰りたいの、そこ退いてもらえる」


そうキツめに言うと、ニヤリと笑い私の腕をつまみそのまま壁に押さえつける


「なぁ姫野、俺お前の事が好きなんだ・・俺の気持ちを受け止めてくれ」


そういうと、不意に私にキスをしてきた


「!?」


驚いた私は彼を思いっきり突き飛ばした


「な!何してくれるの!?そもそも私イジメとかしてるような人好きじゃない!軽く見ないで!」


そう自分の口を拭い池月君を睨み付ける、突き飛ばしたせいで後ろの机に腰を掛けるような姿勢の池月くんは俯きながら涙を浮かべていた


「お、俺・・入学した日から、姫野・・雫の事が好きで!そ、その・・雫が仲良くしてる狛田君が羨ましくて・・許せなくて・・俺・・子供みたいだよな・・」


「え・・う、うそ・・え?」


突然の池月君からの告白に、頭が真っ白になってしまった、その時にはすでに、けんちゃんの事など頭から抜け落ちていて、池月君のようなカッコいい女の子からも男の子からも人気のある男の子に好きだと告白されて完全に舞い上がってしまった。

子供の頃からけんちゃんの後ろを追いかけて

中学にあがっても真面目だけが取り柄だった私には、恋愛事には全く縁が無かった。


しかし私も年頃の女の子、周りには恋人の居る友達も増えており、私自身も恋愛やお付き合いに興味を持っていた、そんな時に池月君からの突然のキス、勿論初めてで私のファーストキスだった。


そして、今の熱い告白・・・完全に池月君の事を意識してしまった。


そして池月君はゆっくり私の元に近寄り軽く顎を支えられて、真顔で囁く


「雫・・俺の事嫌いなら・・さっきみたいに突き飛ばしてくれ・・」


そう言うと目を瞑った彼の唇が徐々に私の唇に近づいて・・・・


気づいたら私は池月君の首に手を回して自分から池月君へ口づけをしていた


「そ、その、私で良ければ・・宜しくお願いします」


こうして私は、池月君と付き合う事になった。


しかし、学校では付き合ってる事は、まだ恥ずかしいから暫く内緒にしてくれと、池月・・流星に頼まれていたので学校内では今まで通りクラスメートとして接した


池月君は、家が病院を経営してるので、その跡を継ぐ為に毎日色んな習い事があり忙しく、私ともたまにしか会えなかったので幼馴染や琴音ちゃんと交流する時間もそんなに変わらなかった


それでも毎週決まった日に学校の外の喫茶店で待ち合わせして、二人でデートをした


池月君の連れて行ってくれる所は、ライブハウスだったりダンスハウスだったり、カラオケだったり、ビリヤード場だったり普段の私には縁のない華やかな場所ばかりで刺激的だった

付き合い始めの頃はデートの都度、けんちゃんへのイジメについて辞めて欲しいとお願いしたが、ある時に流星から


「おれより、狛田の方が大事なのか?」


と悲しそうに言われるとそれ以上何も言い返せず、首を振り否定するしかなかった

その内この話題は学校での義務的な注意だけになり、学校外では話題に触れないようになっていき、正直ケンちゃんが流星にイジメられていても何も感じなくなっていった。


それでもある日に、学校での義務的な注意の事を理由にデート中、ずっと不機嫌な流星を見ていて、彼になんとか機嫌を直してもらおうと「何でもお願いを聞くから」と言ってしまった


「じゃ、雫・・俺の事を狛田よりも大事だって証明してくれよ!」


そう彼に懇願されて、その日の夜に彼とラブホテルで私の初めてを捧げた。


最初は痛くて、辛かったが大好きな彼と一つになれた歓びのほうが勝り、その日は何度も彼と交わった。


その内、彼との行為に快感を感じるようになり、最後の方は私が淫らに彼を求める様になった

その日は親に友達の家に泊まると嘘を付き一晩中彼との行為に溺れた








お知らせ:長くなったので分割して17時に残り投稿します。

長くて読みにくいとは思いますがご了承下さい。

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