第12話 気持ち悪いな····
前置き : この作品は暴力や性的な描写を伴いますが、暴力行為を助長する物では御座いません。
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今俺の目の前には、池月の父親に、取り巻き2人の父親が、膝をついて正座している
その後ろには相変わらず、俺の許しを請う為に、校長と教頭が土下座してる(笑)
「お二人とも、せっかくご足労頂いたのにいい話にまとまらず本当に残念ですね~w」
二人の絶望した表情から別室に迎えにいった池月の父親から交渉が纏まらなかった事を聞かされたらしくこの世の終わりの様な悲壮感だ
「そ、その・・不動君・・いや不動様、何卒お慈悲を頂けませんか!昨日急に会社から私の息子の仕出かした事で会社に悪影響が出てるから自主退社か東南アジアの玄孫会社に永続出向かどっちか選ぶように言い渡されて・・」
「わ、私も昨日急に社長から呼び出されて営業課長から清掃員に異動だと言われて・・理由を聞いたら池月さんの息子とお前の息子のせいで会社の総務へ苦情と問合せで通常業務が出来ないのだと・・」
「そ、その私も医療設備のメーカーや医薬品メーカーから取引とリース契約の中止連絡があって・・このままだと病院経営自体が出来なく・・」
自分達の都合をゴニョゴニョ話す惨めな大人を無視して、部屋の外で聞き耳を立ててる学年主任の教員に声をかける
「ああ、そこで聞き耳立ててる学年主任さん、悪いけど俺のクラスに行って池月と取り巻きを連れてきてくれない?ねぇいいですよね?校長?」
校長は土下座のまま、「はい!勿論不動様のよろしいように!」
ガタガタと入口のドアの外で音がしたと思ったら、足音から察すると慌てて俺達の教室に向かったようだ
買っておいた缶コーヒーを飲みながら、間抜けな大人を横目にソファーで寛いでいると、コンコンと部屋をノックする音と共に、馬鹿3人衆が部屋に入ってきた
自分達の父親が正座してる姿と、学校の校長と教頭が土下座する姿に驚く3馬鹿
「な、なにしてんだ!?父さん!!こんな奴に頭下げるとか!それより言ってやってよ!俺達に対する暴力を絶対許さないって!」
取り巻きも一様に自分たちの父親が助けに来てくれたのだと、必死に擁護を求めてすがり付いて叫んでいた
3馬鹿の父親は息子の声に俯き何も言わないで黙っているので、俺の方から尋ねる事にした
「皆さん、貴方達の息子達はこう言っていますが?あなた方のご意見を伺いましょうか?」
俺の言葉にいち早く反応したのは池月の父親だった
【ドガッ!】池月は急に父親に殴られてその場で倒れ込んだ、頬を抑え何が起こったのか分からず驚く池月は、情けない顔で父親をみるが、父親からかけられた言葉に絶望するしか無かった
「不動様、この愚息がどうなろうと私の感知する所では御座いません、煮るなり焼くなり好きにしてください!」
今まで自分の事を可愛がり、常に欲しい物を与えてくれていた父親からの残酷な言葉に、驚き絶望する池月
後ろの取り巻きの親も同様に「わ、私も同じです!この度の不動様への許されざる行為は息子が勝手に仕出かした事!自信の身を以って償うべきです!!」「私の愚息も、この際に徹底的に不動様の気が済むまで存分になさってください!」
(自分達の保身の為に家族を、息子を切り捨てる・・この親にしてこの子有りかw)
クズな父親達は助けを懇願し縋る息子を鬱陶しそうに引き剝がして俺に頭を下げる
「まぁ、おれは自分の受けた暴行回数分は遠慮なく、この3馬鹿の体にお返しするつもりだけど、これは、ご両親からの了解も得られたという事で宜しいのでしょうか?」
「はい!」「勿論です不動様!」「何卒、良しなに!」
俺は手に持ったスマホの録音中の画面を皆に見せる
「音声データだけだが、こうして了解を得られた訳だけど、この約束を違えたら・・・判るよね?」
俺と父親の勝手な話合いで、今後の自分達への暴力を正当化されてしまい、3人は激怒していた
「!?そ、そんな理不尽許される訳ないだろ!ちょい親父なんとか言ってくれ!親父の力でコイツを!」
「不動様のぞんぶんに気が済むまで!」
「ああ、ちなみに俺の復讐が終わるまで転校や退学は無しで頼むよ?ねぇ校長?」
奥で土下座する校長と教頭は「はい!勿論で御座います!不動様」
周りの大人が一切自分達を擁護してくれない状況に絶望し、3馬鹿は再びお互いを罵りだした
「池月!お前が、狛田を・・いや不動君をイジメるように言い出したからこんな事になったんだ!お前が全部の責任とれよ!俺はもう関係ないぞ!」
「そ、そうだ!お前がそそのかしたんだ!俺も関係ない!」
醜く掴み合いの喧嘩を始める3馬鹿に俺が優しく伝える
「ああ、仲良しのお前らの為に俺細かく集計したから今から発表するね、まず池月のバカが残り184回、取り巻きの茶髪クソが残り95回、取り巻きの坊主頭のアホが残り81回」
結局数的に一番多くなった池月が顔を蒼白にして、震えだし俺の足に縋りつく
「ふ、不動君!いや・・不動様、今までの事、全部謝ります!今日から貴方の子分になります!あっ・・そ、そうだ!貴方の幼馴染も、お返しします!ど、どうか!このとおり!」
そういうと俺の足元に縋り土下座する池月
俺は無表情で立ち上がると
「ああ、今日は気分がすぐれないから早退します、いいですか?校長先生、教頭先生」
「そ、それは大変だ!、直ぐにご帰宅されたほうがよろしいかと存じます!」
手ごまを擦りながら、厄介者が居なくなると判りご機嫌になる校長達
ダメだ・・・気持ちが悪い・・・・
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