第6話 要らない物は処分するんだよ
前置き : この作品は暴力や性的な描写を伴いますが、暴力行為を助長する物では御座いません。
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元義妹を部屋の前に残して、俺はリビングで晩御飯を食べていた
俺の部屋の前から呆然として動かなかった元義妹は暫くリビングに現れなかったが、俺がサラダを食べ終わりカレーを頬張ってる所で俯き気味にリビングに現れた
元義妹は、元気のない様子で俺の斜め前に座るとジッと俯いて箸に手を付けないでいた
娘の様子がおかしいので元義母が
「どうしたの?琴音?お腹空いてないの?」
そう心配そうに顔を覗き込むので、俺が代わりに説明する
「あの、義母さん、琴音さんは多分俺と一緒に食事するのが嫌なんだと思いますよ(笑)」
そう冷淡に笑いながら元義母に話すと、俺の言葉に驚く元義妹と元義母
「ちょっ!」
「剣一くん?どういう事?琴音と何かあったの?」
俺の中ですでに吹っ切れた事なので元義母に今まであった本当の事を告げる
「はい、高校に上がった頃から琴音さんは俺の事を避けるというか嫌ってゴミの様に扱ってくれていました」
俺の説明に何か言いたげな元義妹と何か居心地の悪そうな顔をする義母は恐る恐る俺に訪ねる
「琴音とあまり上手くいって無い理由を何か剣一くんに心あたりが有りそうだけど聞いてもいいかしら?」
「ええ、実は僕は高校2年になった頃からクラスで酷いイジメにあってました」
「!?い、イジメ!」
「はい、クラスの池月君とその取り巻きです、彼らは僕の元幼馴染を襲うと脅して来て、それをネタに毎日僕に暴力やカツアゲさらに人の尊厳を奪うような卑劣な事を行ってきました」
「そ、そんな・・義兄さんが・・雫ちゃんを守る為に・・」
俯きブツブツ呟く元義妹を無視して話を進める
「その事は恐らく、下級生のクラスにも広まっていて琴音さんは俺と義兄弟で有る事を周りに知られないようにしていました」
俯き震える琴音を悲しい目で見る元義母は俺の手を取り頭を下げる
「御免なさい、私何も知らなかった、娘に代わって謝らせて、本当に御免なさい」
俺はその元義母の手をそっと外して手を引き再び話を続ける
「しかし、俺の我慢も耐える日々も無駄でした、俺はある日学校の教室で俺をイジメる池月と元幼馴染がセックスしてるのを目撃しました」
「「!?」」
「しかも、終わった後の体液の処理を俺が母親に買ってもらって大事に使っていた手帳を無残に破って拭いていました」
「そ、そんな・・そんな酷い事・・雫ちゃんが・・」
「母からの大事な思い出ですが、そんな汚い汚物を持ち歩きたくないのでゴミ箱に捨ててしまいましたがね」
「・・・・」
どういう訳か泣き出す元義母と元義妹
「それも、今日までですけどね、本日俺をイジメていた池月達を逆にボコボコにして、奴らに今後毎日暴力で今までのお返しする事を告げてやりました」
「!?」驚く元義母にさらに机にうつ伏せ泣き出す元義妹
「ああ、それと俺をコケにしてくれた元幼馴染とも縁を切りました」
「し、雫ちゃんと・・・そ、そう、なん、
「と、とにかく良く考えて!暴力では何も解決しないのよ!人生を棒に振るような事になったら▪︎▪︎▪︎
この元義母もダメだ、もっともらしい事言ってるが俺が家で様子がおかしい事を1年以上放ったらかしにして、娘が悪いから自分が代わりに謝ってあげる?(笑)
自分は何も知らなかったから、悪いのは娘だけって?
それで何?俺は殴られたり金取られても、俺は手を出すな?じゃぁアンタは何をしてくれるの?
結局、自分の世間体を気にして俺に我慢を強いる、コイツも元義妹と同じクズだな(笑)
まぁもうどうでも良いけどねぇ~
俺は埒の明かないコイツらに告げる
「ああ、それとあなた方とも今日限りで縁を切るつもりなので、俺は今日中にはここを出て行きます(笑)」
突然の家出、絶縁宣言に驚く元義母と元義妹は激しく動揺している
「そ、そんな・・お父さんはこの事を知ってるの!?」
俺は首を横に振り、溜息を吐く
「あなた方というのは父も含まれてます、僕がこの家で肩身の狭い想いをしていたのをアンタら元親もしらなかったんでしょ?父も仕事が忙しいからという理由で知らなかったというなら、それって家族と呼べますかね?」
俺の正論に反論出来ない元義母に更に告げる
「それに琴音さんは俺の事を無視し避けて、たまに口を聞けば口汚く罵る、そんな兄弟は俺には必要ないので僕の方から捨てる事にしました、まぁ今日より元義妹と元義母と元父という事ですね(笑)」
「そ、そんな・・剣一さん考え直して・・これからはちゃんと向き合って良い母親になれるように努力するから!お願いよ!」
俺に土下座してすがる元義母と机に伏せたまま泣いている元義妹に告げる
「今更、どうにもなりませんし、もう次住む所も決まってますので、ああ、部屋の荷物は好きにしてください、あんたらとの思い出なんか俺には要りませんので(笑)」
突然の絶縁と家族関係の否定に慌てる元義母
「ちょっと、住むところっていつの間に・・それにお金も・・」
「ああ、これ言ってませんでしたね、俺高校に上がる前に小説家としてデビューしてまして、親戚の叔母さんに後見してもらって既にサラリーマンの生涯年収分の5倍は貯金あるので心配いりませんよ~」
【ピンポン】そう告げてる時に玄関のインターフォンが鳴る
(予想通りの行動だ・・)
俺はドアカメラを見る事なく玄関のドアを開けるとそこには中年の威圧感のある男性が頭を軽く下げて立っていた、後ろの方を見ると怯える様子の池月と大きなトランクを持つ大男が立っていた
「夕飯時に申訳御座いません、私池月 流星の父です、この度は狛田さんに愚息が大変ご迷惑をお掛けしたと聞きまして、こうしてお詫びに寄せていただきました」
奥から元義母も顔をだしたが、振り返る俺の表情から、口をつぐんで頭だけ下げ挨拶をする
「で?お詫びは必要ないですよ?おれは求めてないんで、俺の受けた屈辱と痛みを100倍にして池月君には体感してもらうつもりなので~(笑)」
そう笑うと池月はガクガクと震えだした、そんな様子を見て池月の父親はため息を吐くと
「狛田くんの気持ちはわかりました、此方もタダで許しを請おうとは思ってません」
後ろの大男がトランクのロックを外し中を見せる
「1000万あります、どうでしょこれで示談という訳にいかないでしょうか?」
俺はその一束に手を伸ばしパラパラとめくる、その姿をみて池月の父親はニヤニヤと勝ち誇った笑みを見せた
この家族も同じ息子もクズだが親もクズだな(笑)
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