彼女と彼女のはなし

とねてつVer2

私とつきあって!

わたしの名前は太田佐和子、高校2年生。


いわゆる陰キャってやつだし、友達もいないボッチです。

1年の時に比較的仲の良かった友達とは別のクラスになっていて・・・


「太田さんって友達いないの?」

「・・・うん・・」


「2年にもなって友達一人いねぇの?マジウケるんですけどwww」

「それな!一人もいないんだなぁ・・・パッと見でもうボッチって解んじゃんよ!」


どうも私の外見が、どうやらボッチの原因らしい。

でも・・・

クラスの女子たちは、ほぼほぼ髪の毛染めてるんだけど、

わたしは・・・似合わないよなぁ。顔も地味だし・・・今のままで十分かな。


キラキラした女子が多い中、私だけ、どよ~~~~んとしているみたいで。



今日も学校でボッチで過ごすわけだが。

ボッチだから真面目なんでしょ?勉強も出来るんでしょ?と言われるけど、

スカートは短いし、ブラウスは2番目まで外してるし・・・

さすがにピアスやリングまでは着けてない。

スクールメイクをしている女子が多い中、私は常時すっぴん。


それに成績だって中くらい。


特に古文は苦手。

(うう~~~ん、次の時間は古文かぁ・・・図書室行ってサボっちゃおう!)

そう。苦手な授業のときは図書室でサボる事も有ったりするんだが。


図書室でまったりと過ごす時間。

わたしの学校生活で、一番お気に入りなのだ。



きんこ~~~ん

ああ昼休みか、学食行くかな。


一人で食べる食事というのは、味気ないものだけれど、それも私の人生だし。



「相席いい?」

わたしの前に座った二人組

一人は同じクラスのカースト最上位、高井葉月。

金髪ロングヘア、大きなゴールドのイヤリング。スクールメイクしているけど

すっぴんでも相当キレイなんじゃないかと思うレベル。

もう一人は清水優。高井葉月の親友というか取り巻きの一人。常に一緒にいる。

黒髪ロングでパッツン前髪。その黒髪に隠れているけど彼女は複数のピアスを

しているのを知っている。


二人はコスメの話をしているようだけど、私にはどこか異国の会話に聞こえる。


そのうち葉月が

「ねぇ太田さん?」

「・・・えっ?」

「メイクしたことある?」

「・・・ない・・・」

「ある訳ないじゃんよ葉月、聞くだけ無駄だってw」

「そっか・・・」


そう言えば。


2年になって初日の放課後、というか一日中誰かの視線を感じていたんだけれど、

それが高井葉月だと判ったのはGW明けの登校日。


トイレで個室へ入ると、しばらくして高井葉月が複数の女子を従えて入って来た。

「ねぇ、太田さんって、メガネ外したら可愛い顔だと思わねぇ」

「なんで知ってんのさ?」

「こないだ、体操着に着替える時、彼女さメガネ外したんだよ。

 その時素顔が見えたんだけど、あれっ?この子こんなに可愛いんだってね」

「そうなの?」

「そうなのよ。驚いたね、あれは」


授業中もチラチラと視線を感じていたのは、どうやら高井葉月のようだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

今日も古文・・・


わたしはまた、図書室でまったり過ごしていた。


ガラッと勢いよく扉があく。

「よっ!ボッチさん!」

「ボッチさんは余計よ!」

入ってきたのは高井葉月だ。

「太田さんさぁ、本読むの好きなの?」

「そう」

「じゃあ、あたしも仲間に入れてよ」

「え」

「図書室で本読んで良いよね?」

「授業あるじゃん」

「いいよたまには」

高井葉月はカースト最上位であるのと同時に成績もトップレベルなのだ。

オマケにスポーツ万能で、あの美貌。もう誰も逆らう子はいない。


彼女は書架から本を引き出して眺めてみたり、部屋の中を歩いている。

わたしから見れば、その行為は迷惑なのだ。読書に集中したいのに・・・

「座っててくれる?」

「えっ?」

「椅子に座っててって言ってんの」

「お、おぅ」


ところが彼女は机の上に座っている。

「そこ、椅子じゃないんですけど」

「いいじゃん!座ってるんだし」


まぁ静かになったし良いか・・・



しばらくすると「ねぇ太田さん」

「なに」

「佐和子って呼んでいい?」

「えっ?まぁいいけど」

彼女は自分の仲間を、下の名前で呼んでいるから私も仲間入りしたのか?と思った。


「佐和子って、なんでボッチなの?」

いきなり核心を突いてきた。

「なんでって・・・もともと内気だし、会話を続けることが出来ないし、

 だって可愛くないでしょ?あなたほどキレイでもないし、一人が好きなのよ」

「ふう~~~ん、じゃあさ、私と付き合ってよ」

「?」

付き合うっていうのは男女の間で有るものだと思っていた。

私は女だし、彼女も同じ。


「いや?」

「いやっていうか・・・女の子同士?」

「だめ?」

「だめとか良いとかではなくて・・・」

「じゃあ、いいじゃん!付き合ってくれて」


なんだかなし崩し的に、付き合うことになったのだが。



ある日の図書室

「佐和子・・・あのね・・・私と付き合う証がほしいな」と言われた。

「証って?」

「男女ならペアリングとか有るでしょ?同性だとそうはいかないかな?」

「どうすれば?」


隣に座る彼女の美しい顔が、私の目の前に存在していた。


チュッ


私は彼女が男女分け隔てなく話が出来る人ではあると思ってはいた。

とは言え、いきなりキスされるとは思ってなかったから、ポッと赤くなった。


「佐和子カワイイ!赤くなって」

「・・・・」


「じゃあ、私も」と言いつつ、美しい葉月にキスをした。

「ふっ・・・ありがとう。もう私たちこれで、付き合っている証拠ができたね」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ある日の放課後

【一緒に帰ろう】とLINEがきた。

校門を出てしばらく歩くと交差点の角にあるコンビニ。

入り口に彼女・高井葉月が立っていた。立ち姿まで美しい・・・


「ねぇ、近くに新しく出来たカフェがあるんだけど行かない?」

「いいよ」


品の良いアンティーク小物があちこちに置かれている。

けれど、それほどごちゃごちゃ感はまったく無い、落ち着いた店内。


二人で向き合いながら、たわいもない話をしている。

私、こういうシチュエーションは苦手なんだけど、彼女のトーク回しが上手で

いろんな話をふってくれて、それなりに楽しいと思えるようになったし。



帰り道、すでに周りは暗くなっていた。

高井葉月と私は腕を組んでいた。いつの間にか。

しばらく歩いて、分かれ道に差し掛かった、その時。

少し前を歩いていた彼女は、ふっと振り返り、

「だいすきだよ佐和子」と言いながらハグしつつキスしてきた。

彼女の豊満な胸と私の貧弱な胸が接触し、何ともいえない感じだった。


周囲は街灯があるけれど、それほど人通りが多いわけでもない。

少しわきに入ったところにある公園に、私と彼女は入って行った。


ベンチに腰掛け、彼女はハグして、さらにまたキスしてきた。

それまでと違ったのは、高井葉月は舌を入れてきた・・・


「やめて」

「なんで?私たち付き合ってるんだよ」

「でも・・・」

「大丈夫よ佐和子、安心して」


それでも彼女は再び舌を入れてきた。

私も彼女の舌を絡ませて・・・


葉月は私のブレザーを脱がせると、ブラウスのボタンを上手に外していった。

あらわになった私の胸。「あらぁいい形してるのね、佐和子のおっぱい」


キスされつつ、胸を揉まれ、彼女の右手は次第に私の秘密の部分へ移動していく。


「あっと!佐和子もうアソコがグショグショに濡れてるよ」

もう私の頭の中は何も考えられなくなっている。余りの気持ちの良さで。



「ねぇ私の家、近くなんだけど寄ってく?」

「はぁ・・・えぇ・・・・・良いけど」



彼女の部屋で、私は高井葉月に襲われた・・・・


数回にわたって私は、イッたらしいけど、その本人は解らなかった。

それは彼女のベットが精液でグショグショになっていたから。


「いいのよ佐和子、これは洗えば良いんだし」


いまだに身体の火照りが収まらない。

わたしのアソコはまだ、違和感、というか異物が残っている感があった。

葉月本人もまだ、息遣いが荒くなったままだ。


「ふぅ・・・佐和子、あなたの喘ぎ声凄かったよ!」

「えっ?そうだったの?」

「そうよ、覚えていないの」


そうだったの・・・

「じゃあ、私もあなたと付き合っている証拠を」

「えっ」

私は高井葉月の太もも内側にキスしていた。

「ちょっと!待って」

「いいじゃん!あなたが私にしたことに比べればまだまだ・・・」


私はそのうち、歯を立てて彼女の太ももを噛んだ

「痛っ!やめてよ!」

そう言われても私は噛み続けた、跡が着くくらい・・・


「どうしてくれんのよ。この噛み跡」

「私があなたと付き合っている証拠よ」

「ここじゃあ・・・解んないよ」

でも高井葉月の表情はまんざらでもないようだ。

それは彼女の顔を見ればすぐわかる、嬉しそうにしているから・・・



でもそれでいいのよ。

わたしと高井葉月の関係は誰にも知られてはならないんだから。




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