第53話北京




中国の北京は、核爆発で凄い惨状だ。

広島に落とされた原子爆弾は、核出力は15キロトン。

その威力の11倍の原子爆弾が爆発して、北京を廃墟の荒野へと変貌へんぼうさせた。。


ことの発端は、中国クーデターの発覚だ。

北京に居たクーデター派の数人が

ヤケになったクーデター派が1名の同士を北京に置き去りにして核攻撃を決行。




転移門から救護ヘリと輸送ヘリが何機も到着。


「放射能除去装置を始動!!」


「ガイガーカウンターの数値が一挙に下がったぞ。今の数値は、0.02マイクロシーベルト」


「10キロが放射能除去範囲だ!・・・すまないが数値を見ながら全域を除去してくれ」


「了解!」





ヘリが北京に着陸。

ドアを開けて飛び降りる自衛隊員。


「北京は、焼け野原で何もないぞ・・・広島平和記念資料館でも驚いたが・・・北京が焼け野原になるとは・・・」


「無駄口をたたくな!我らの使命は、1人でも助けられる命を救うことだ!」


1人の兵がしゃがみ込む。


「げ!これって手か・・・するとこっちは・・・惨い」


「この被爆者は、死んでるぞ・・・」


「こっちもダメだ」


「あ!この人は・・・惨い姿なのに生きてるぞ!!」


焼きただれた人に回復ポーションを降り注いだ。


みるみると焼き爛れた肌が再生。


『・・・・・・』


「誰かAI翻訳機をもって来い!」


『小隊長!スマホを持ってませんか・・・』


「スマホならあるぞ」


スマホを奪い取って、ちゃちゃっとAI翻訳アプリをダウンロード。


『このAI翻訳アプリを起動させて話せば、自動的に中国語が話すので・・・このマークですよ』


『お!本当だ・・・』



『お願いです。家族が行方不明で・・・』


『ちょっと待てください・・・人体センサーで調べるので・・・』


銃型センサーを回復した人に向けて照射。


スマホ画面に5キロ先の子のDNAがヒット。

同時に母親が死んだことも分かった。


母親と子の親子鑑定が一致したからだ。


『子供は見つかりましたが・・・母親の遺体も見つかりました』


『え!うそだ!!』


西2士にしにし、この人を子供の所へ連れて行くように』


「了解しました」





「小隊長!ひとまるさんまる時、放射能除去が完了しました。明日には、米軍が中国を6つの国に分けると息巻いてるようです」


「そうか・・・」



中隊長から聞いた話だとアメリカは、太平洋戦争で日本を降した。

それで軍事国家から民主主義国家にまっしぐらに突き進む日本。

アメリカにとって喜ばしい誤算だった。


だから経済で劣っていた中国を経済で助ければ、民主主義よりの国になると思ったらしい。


しかし、中華思想は思っていた程に強かった。

中国が世界の中心だと考える思想。


1989年6月4日の安天門事件。

改革派だった胡耀邦こようほう元党総書記の死がきっかけでデモが起きた。

人民が北京市の天安門広場を約10万人で占拠して、民主化を求めた。


しかし軍が介入して、中国当局は319人が死んだと報告。

他国の情報では、数百人から数千人、あるいは1万人にのぼる死者が・・・逮捕されて戻って来ない。


印象に残ったのが戦車にかれた人だ。

想像する程にペチャンコな死骸だ。



なのでアメリカは、中国の人口を減らすことを考えた。

減らしてアメリカで育った中国系アメリカ人を送り込んで、民主主義の考えを浸透させる計画だ。


今回のクーデターで中国は、経済と軍事でマヒ状態で崩壊。

軍が単独で内乱を起こしていた。

その数は、7ヶ所に及んでいる。


共産主義で失敗した中国なら、容易く操れる。





ロシアも中国のクーデターに影響されて、大統領が銃弾に倒れた。


なのでロシアは内乱状態におちいった。

大統領派が劣勢で負け続けていた。


EUが新たに設立された民主党を支援しているからだ。





※西は名前で2士は階級です

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