第49話あれこれ
工房の裏手の店を買取って、拡張しまくったぜ。
それも俺専用の工房で体育館を思わせる程に大きい。
その大きい場所に大ムカデの死骸を浮かべて錬金術でこねくり回す。
あ!あった。
『即死呪い』の根源を見っけ・・・ビー玉ぐらいの脳の後ろに隠されていたぞ。
それは米粒程の黒い玉だ。
その黒い玉を錬金術で搾りだすと
俺に使ったから少なくなっていた。
これを大ムカデの目に移動させてフラッシュのように光らせる仕組みだ。
見た者は、一瞬で即死だ。
その雫を錬金術で変化させるには、様々な工程を・・・
そして出来上がったのが解毒剤。
それでも『即死呪い』を無効にする量は、5回分しかない。
それでも超ラッキーだ。
回復ポーション5本に均等に別ける。
鑑定でも1本、1本、『即死呪い無効』と表示。
『即死呪い無効』の完成だ。
しかし、『即死呪い』で死んだ心臓に直接投与する必要が・・・
あ!注射器で心臓に打っちゃえ・・・
工房にあった注射器で『即死呪い無効』を吸取る。
あ!空気が入った。
静かに上に向けて指先で弾く。そして注射を押して空気を抜いた。
キャップをつければ完了だ。
そんな注射器をアイテムボックスに回収。
それに大ムカデの目を使って、保護メガネも作った。
残念なことに1つしか作れなかった。
あ!大ムカデって毒もあったぞ。
またも探しまくる。
え!こんなに大きな袋が裂けないで残っていたぞ。
それも胃袋みたいな袋だ。
その袋には、毒がなみなみとあった。
なら血清が作れるぞ。
本当なら馬のような大型動物に毒を投与。
毒に対抗する抗体が産生され、血液から抗体を含んだ血清を抜き取ればいい。
しかし、あまりにも強い毒だから無理だ。
だから錬金術で人口的な人工生命を作った。
たしか『賢者の石』を手に入れていたよな・・・それが生命の鍵となりうることが判明。
出来上がった人工生命内に血が巡り回っている。
心臓は「ドクン、ドクン、ドクン」と生きていた。
血に毒を注入。
人工生命は必死に活動して抗体を生み出した。
人工生命体の
マウスに弱めた毒を注射。
1秒も経たずに
出来た血清をちょっと打っただけで、ケロッと治ったぞ。
フグ毒のテトロドトキシンでも試した。
このテトロドトキシンにも効いたよ。
青酸カリ、トリカブトでも効いたよ。
それに水仙も試して、マウスが元気に治ったよ。
水仙の葉にも毒があって、ニラと間違って食べて震えや発作まで・・・
これって何でも効くぞ。
なので解毒ポーションとして商品化も視野に、旭に連絡だ。
「師匠、このデーターって本当ですか・・・」
「嘘は言ってないって・・・」
マウスが入ったゲージをつきだす。
「かわいい白ネズミが・・・なにか・・・」
「このマウスに毒を注射して、死ぬ前に解毒ポーションを飲ませろ」
「それって私が・・・嫌ですよ」
しかたないので俺がやって見せる。
マウスが苦しみだすと、オロオロする旭。
「師匠は極悪人ですか・・・」
なんていいようだ。
俺は、スポイトで口に無理やり飲ませた。
「チュウ、チュウ」と走り回るマウス。
「凄いです」
旭は、資料と解毒ポーションのケースを抱えて飛び出す。
行動力の速い奴だ。
スケルトンの骨は、魔石を埋めなおして錬金術で呆気なく蘇った。
嘘ーーと思ったよ。
人工生命で色々学んだから試しにやったら・・・
間接部分が「ポワッ」と紫の霧に覆われて接合。
あらあら立ち上がって蘇ったよ。
スケルトン
HP200
MP100
スキル
不死
ステータスも同じだ。
俺が緊張しながら身構えるとスラも身構えた。
『たおしてもいい』
『嫌、ちょっと様子が変だ。様子を見よう』
『わかった』
スケルトンは立ったままだ。
もしかして「右向けー、右」
スケルトンが右を向いたよ。
「左向けー、左」
スケルトンが左を向いたよ。
俺が蘇らせたから俺に服従・・・そうに違いない。
俺が主人だ。
もう嬉しくなって、全てのスケルトンを蘇らせた。
なのでダンジョンへ行った。
砂漠でアイテムボックスから1万のスケルトンを出した。
「モンスターを倒せ!!」
1万のスケルトンが走りだしてモンスターと戦って無双だよ。
それに魔石も回収して戻ってきた。
だからアブも色々試した。
いやーたまげた。
黒い玉に、回復ポーションを垂らしたらアブが復活。
それに簡単な命令なら聞くモンスターに・・・
大アブ
HP100
MP100
スキル
熱病
ステータスは、前のままだ。
4階でアブ同士が戦っても同士討ちだ。
なので黒い玉を錬金術で融合させてから復活させたよ。
大アブ
HP200
MP200
スキル
大熱病
なんとパワーアップしてる。
数は減ったが圧倒的なパワーで勝てるぞ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます